2009年11月23日月曜日

新感覚な演劇 ~デッド・キャット・バウンス~

今日は、「デッド・キャット・バウンス」という金融ミュージカルに行ってきた。

たまたま見つけたイベントで、先週にチケットを取ったんだけど、家から程近いところでもあり、何より、新しいタイプの演劇だったから興味深かった。

~引用
『デッド・キャット・バウンス』は「株式市場パフォーマンス」である。金、世界的キャッシュフロー、権力、企業、株式投機、金銭欲や恐怖という「市場」を取り巻くテーマを扱う作品というだけでなく、市場そのものに接続したパフォーマンスなのである。

90分間の公演中、観客から払われたチケット料金は、E-証券取引口座を通じて次々とロンドン証券取引所に投資される。1公演につき、1%の利益を出すことが目標。目標を果たした場合は利益を観客と山分けする(もともとは彼らのお金なのだから利潤の配当ということになる)。逆に目標を果たせなかった場合は、この失態に悪態をつきながら観客を空腹のまま帰らせてしまうことになる。

舞台上の出演者は、プロの株トレーダーが日常的に使用するダイアグラムやグラフに囲まれる。インタビュー映像やコンピューターの画面等がちりばめられたパフォーマンスのリズムは、公演当日における証券取引所でのレートの動きによって決まってくる。株のパフォーマンスやマーケットのドラマが、舞台上のドラマツルギーを定めてゆくのだ。俳優2名、技術パフォーマー3名、そしてミュージシャン1名が常時インターネットに接続しながら、観客を株のリアルへと誘導する。実際に株を買ったり売ったりしながら、マーケットの構造をやさしく解説。さらにはネット上で投資したい企業をリサーチし、投資対象を観客と共に決定。金銭欲と恐怖に支配された観客は、取引のスリルとリスクを共有しながら投資を続ける。

買う。売る。つかむ。金を儲けるのにどうすればよい? もっと金を儲ける方法は?

他人が株価クラッシュを処理するように、自分が取引から降りるべきタイミングはどうやって分かる? どうして取引はこんなに楽しい? 究極の金融系パフォーマンスが、ついに東京初上陸!


こんなふれこみを見たら、金融市場関係者(アクティブではないけど)として、いかないわけにはいかないというわけだ。


そうこうして、にしすがも創造舎に乗り込んだ。


あまり人の多くないイメージだったのだが、行ってみるとなかなか人が多い。俺は整理番号81番だったけど、後から、入場者数が告げられてみると、260名いたそうだ。驚き。

でも、多くは恐らく演劇関係者や学生かな。おっさんは違うかもだけど。。。
あと、多数の外人さんもいた。なかなか面白い組み合わせ。


内容としては、チケット代を1時間で1%増やすという趣旨のもと、(あ、ロンドン証券取引所でのトレードです)株式投資を眼前でパフォーマンスするというもの。

壇上には5人のパフォーマーと2人の通訳。そう、ドイツ演劇らしく英語公演の同時通訳なんでした。

投資銘柄は、ティッカーコードで呼ばれ、日本ではなじみの薄い銘柄ばかりでした。
(バークレイズ以外忘れました。)

銘柄選定方法は、株価チャートで、ボラティリティの高いもので流動性が高いものをスクリーニングツールで選定するそうです。

やはり、1時間の投下時間だとモメンタム銘柄になるということですね。

結局、最終的には、取引手数料度外視で、わずかに利益を出す感じでした。(一回のトレードあたり6ポンド!高いです)

でも、このリアルタイム性と演出のある演劇の組み合わせはホントに新しくて新鮮味があって楽しめました。
途中、中弛みの内容もあったので、金融知識がない人はきついかもしれない感じだった箇所もあった。

これは日本でも何かできないものかと思うが、なかなか難しいだろうな。

印象に残ったのは、映像で頻繁に出てきた法政の教授(アロハ)が、「みんな、気付かぬうちに資本市場に取り込まれてる。年金だってそう!」と言っていたことかなー。

そうそう、途中、ロンドンの会社に電話をかけてビジネスを聞くシーンもあった。

ガチな対応で笑った。(2部署に回されたあげく、いたずら電話と思われた)

これは、いいIRネタにもなるってことで、明日から早速ネタとして使います。
今週は大きい企業にも行くので。

日本的演出の金融演劇…企画する価値はありそうだな。

知の構造化センターシンポジウム ~Webと知の構造化~に参加しました

昨日、東京大学の知の構造化センターが開催したシンポジウム、「Webと知の構造化」に参加しました。

そもそも参加のきっかけは、今回招待講演を行った橋本大也さんのブログ「情報考学」を読んでいて、告知があったからでした。

個人的にも、情報のハブ化がかなりバリューを持つのではという仮説が現実味を帯びてきていたので、非常に面白い講演が期待できるとふんで、参加にいたりました。

■Program
・開会挨拶 堀井秀之(東京大学 知の構造化センター センター長)
・招待講演1 「Web集合知時代の『情報力』」 橋本大也(データセクション株式会社会長)
・知の構造化センター 成果報告 1「Webからの知の構造化」 松尾 豊(東京大学 知の構造化センター)
・「Microsoft Bingの概要と方向性(仮題)」 鈴木慶一郎(マイクロソフト ディベロップメント株式会社)
・休憩
・知の構造化センター 成果報告 2 「Wikipediaと構造化知識(仮題)」 中山 浩太郎(東京大学 知の構造化センター)
・知の構造化センター 成果報告 3 「言語処理と医工連携(仮題)」 荒牧 英治(東京大学 知の構造化センター)
・知の構造化センター 成果報告 4 「デザインの構造化(仮題)」 岡 瑞起(東京大学 知の構造化センター)
・「ウェブ時代の学術情報流通支援」 大向 一輝(国立情報学研究所)
・ パネルディスカッション (コーディネーター:松尾 豊)
・ 閉会

残念ながら、予定が入って、休憩前の前半しか聞くことはできなかったのだけど、非常に新鮮味のある興味深い話が聞けてよかった。

下記に、各講演の感想を。


「Web集合知時代の『情報力』」

知の構造化センター 成果報告 1 「Webからの知の構造化」

「Microsoft Bingの概要と方向性(仮題)」

こういうフォーラム、シンポジウムには今後も積極的に参加していこうと思う。

2009年11月22日日曜日

Microsoft Bingの概要と方向性

マイクロソフト ディベロップメントの鈴木さんの講演。

知の構造化に重要な役割を占める検索エンジンの中の1つ「Bing」のプレゼンだった。
センター長より、テクニカルな講演を依頼されていたようだが、マイクロソフトのUSの人間にNGを出されたようで、聞く事ができなかったのは残念だった。

でも、英語のプレゼン資料を日本語で話すという事は、なかなか珍しかった。
英語でのプレゼンスキルも、大事だと感じる。

さて、内容だが、マイクロソフトの検索エンジンへの参入経緯や、その意気込みを教えてくれた。Yahooから技術責任者を引き抜いた時点で、全世界のマイクロソフトに検索技術に注力するとメッセージを発したということだ。

まるで、フットボールの世界の選手交代の際のたとえのようだが、非常に興味深い。

まだ、日本では正式にローンチしていないようだが、今後、ローンチした後、マーケティングも積極的に行うようだ。

今後も気になるところだろう。

Bingについては、Googleの独占状態をどの程度まで覆してくれるのか、大変興味深い。
別に、Googleが悪いとか、そういう意味ではない。

常に競争にさらされていなければ、技術はそこで停滞してしまうからだ。

1つ気になったのは、技術の人は、検索する単語のことを"クエリ"と呼んでいたことだ。
処理をすることをまず念頭においているのだ。

検索エンジンのアルゴリズムはベクトル概念であるようだが、ここから+αにするにはどのようなイノベーションが起こるのだろう。
UI的な改革が次だという道は見えたが、時間関数を少し進めなければ、解は求められそうにない。

2つの検索を併用していこう。

「Webからの知の構造化」

橋本さんの講演に続いて、東大准教授の松尾氏による成果報告。

タイトルの通り、知の構造化について、最近の研究ではtwitterやmixi、YouTubeなどが題材にとられているのですね。
個人的には、web2.0ツールってどうも、遊びに関するツールなイメージが強くて、フォーマルな場やオフィシャルな場でこのように、真面目に取り上げられるのが、少し抵抗感がある。

このステレオタイプは俺だけではないだろう。。。(おそらく)

とりあえず、准教授だけあって、プレゼン力はいまいちでしたが、具体的な研究結果はなかなか興味深いものもありました。

1、ネット口コミ選挙の調査
2、twitterの地震分析

この2つがその例。2に関しては、個人的には、あまり有用ではないと感じています。すでに、地震については、このような速報性は、公的な機関がやっており、twitterのリアルタイム性の親和性には納得がいくけど、いわゆる意図せずやってくる災害に対するレスポンスには適さないと思う。

しかも、つぶやきの統計バックワードでの推定でも、震源地の推定はできているという結論だけど、別に震源地を推定することのために、このツールを用いるのではないのだから、ねじれを感じました。

さて、1に関しては、「口コミ係長」というサイトで、先日の選挙(民主圧勝)の的中率をやったことでした。
これはオバマの台頭がwebによるものだったことを受けて、行った施策のようだ。

新聞の的中率との比較などは非常に興味深かった。

新聞社のビジネスパラダイムを変え、経営資源をwebに傾注させるくらいのインパクトではないが、可能性は感じさせるものだ。

次回の参議院選挙では、もう少し色々な試みがなされるのだろうか。
ぜひリアルタイムでの参加をしたいと思う。

「Web集合知時代の『情報力』」

まずは、橋本さんの講演から。

橋本さんはデータセクション(株)にて、Web上での口コミ分析などを行い、企業のマーケティング調査のアウトソーシング・コンサルティングを行っているようだ。
特に、ネット動画の視聴率調査にはとりわけ興味がある。

さて、内容は、「知の構造化」にまつわることでした。

まずは、最後の結論から。

知識創造の主要なキーワードは2つ。
1、Diversity(多様性)
2、Communication(コミュニケーション)

これを結論づけるために、紹介された書籍は下記の通り。
全ては覚えられませんでした。

・知識の社会史 ピーターバーグ
・暗黙知の次元 マイケル・ポランニー
・フーコーの書籍
・「空気」の研究 山本七平
・クラウドソーシング ジェフ・ハウ
・「多様な意見はなぜ正しいのか」 スコットペイジ


情報化時代のナレッジツール7
1、うろおぼえ力
2、愛嬌力
3、弱い紐帯力
4、包容力
5、芋づる工作力
6、読み替え力
7、進歩を妨げない唯一の原理は"anything goes"である

すごくたくさんの発見や気付きをいただきました。

連絡先も公開されていたので、フィードバックをさせていただこう。
とりわけ、新たな発見は「知の統一理論の限界」にて話をしていただいた"原理"の統合不能性。突き詰めても、地理的に不都合が生じることはかなり多くあるということ。

これは、現状の視点では絶対に得られない、新たな客観ポイントだった。

プレゼンも非常にお上手で、時間がすぐに経ちました。

2009年11月16日月曜日

freemium!!

やっぱり、クリス・アンダーソンは最高だ。

彼のことを知ったのは、最近「ロングテール」を読んだからだけど、その時の内容も筆舌につくしがたいものがあった。

今回、彼の提唱するのが、「freemium」。21世紀型のパラダイムである。

彼の著作のプロモーションとして、下記のようなものをやっている。
NHK出版、"フリーミアム"をテーマにした書籍を発売前にWebで全編無料公開

1万人に本を無料配布!

正直、俺は愕然としたね。

普通、発売前の書籍を公開(人数限定とはいえ)するのは、考えられない。

だって、そこで、読んだ人間は購入に至らないかもしれないからだ。

でも、本書の内容的には、このキャンペーンの意味は大きい。

ちなみに、僕は初回の1万人に見事に間に合っている。
俺が申し込んだ時点ではすでに4000人ほどが登録していた。

後日見ると、47時間ほどで、タイムアウトになったみたいだ。

まるで、インフルエンザのリミットのようだ。

だが、このバズワードは、まるでパンデミックのように、web社会を駆け抜けたように思う。

さわりを読んだだけだけど、この本の、内容はエキサイティング。
多分、本書が出たら買っちゃう。
手元に残しておきたい一冊になると確信しているので。

発売は26日!
書店へ急げ。

2009年11月11日水曜日

mixiアプリの効果

mixiの今期の決算発表によると、mixiアプリの伸びにより、PV数が5~6億伸びたそうだ。

だけど、広告収入の伸びが鈍化しているもよう。

まあ、当然と言えば当然だけど、mixiアプリ内には広告スペースがないし、Flashコンテンツだから、1ユーザーあたりのPV数って少ないんじゃないだろうか。

まあ、導入によるアクセス数の増加が当然望めるから、結果的にはよくなっているけど、サーバーにたまるログなどを考えると、コスト増なんじゃないかと思う。

おそらく、mixiアプリ内になんらかの仕掛けや枠を設けることになるとは思う。
もしくはサブスクライバでアプリ単位の課金。

それがユーザーベースでいいことなのかは別として、考えやすい道であることは間違いない。

いい意味で期待しているのは、mixiの社員は創造性に優れていると思うので、そんなありきたりな収益化ではない道を探してほしいと思う。

2009年11月8日日曜日

勝負の世界の光と影

本日はJリーグの第31節が開催された。

俺は、川崎フロンターレVSジェフユナイテッド千葉を観戦するために、今日は恵比寿のFootnikへと向かった。

途中、会社に立ち寄り、雑務をこなして、気持ちを高めていくことにする。
六本木は人が多いけれど、一丁目付近はやはり休日は人が少ない。

神谷町から日比谷線で恵比寿に向かうために、歩いたのだが、大使館が多いせいか、はたまた、何かあるのか、警察官が異様に多かった。

そんな中、恵比寿に到着。

すでに会場は多くの人がビジョンを見つめていた。

そう、J2の試合、仙台VS水戸がやっていた。4-0で仙台が水戸を下し、昇格を決定し、そのセレブレーションを延々とやっていた。
仙台サポのチャントを横目に、これからの悲壮な試合に臨む俺。

そして、15時。会場ではメインのビジョンで鹿島VS山形、サブのビジョンで千葉VS川崎を放映。
引き分け以下で自動降格。勝っても大宮が引き分け以上だと降格という厳しい現実。

スタメン
『ジェフ』                   『フロンターレ』

岡本                     川島
坂本                     井川
福元                     菊池
ボスナー                   伊藤
和田                     村上
下村                     横山
中後                     谷口
工藤                     中村
深井                     大世
谷沢                     ジュニーニョ
巻                       レナチーニョ


前半からやはり川崎ペースで試合が進む。

大世、ジュニーニョ、レナチーニョの分厚い攻撃をしのぎながら、カウンターを繰り出す。
今日は、球際の競り合いも負けてなく、気持ちの入ったいい試合のように思えた。

そんな中、前半35分。
左サイドで深井がアーリークロス、巻が頭で競ってシュート。クロスバーにボールが当たり、そのこぼれ玉に工藤が飛び込みジェフ先制!

そのまま前半終了。
苦しみながらもリードを奪い、望みをつなぐ。

後半開始早々から川崎の猛攻。
やはり3枚の前線が脅威。

そんな中、後半10分。
中村の右サイドからの突破。ボスナーと坂本が挟み込みながらも、倒してしまい、まさかのPK献上。
レナチーニョにきっちり決められ、同点。

その後も、川崎のペースでありながらもなんとか耐えていたジェフだったが、迎えた公判25分。
レナチーニョに2点目を許す。

ジェフはその後、43分に和田が混戦の中から同点弾を叩き込み、望みをつなぐが、前がかりになったところで、川崎のカウンターで、またもレナチーニョ。
ハットトリックとなるゴールはジェフの選手、サポーターに重たい一撃となった。

そのまま試合は終了し、ジェフのJ2降格が決定した。


絶望的な状況で、ここ数試合は見てきたけど、首位争いをしている川崎に最後まで喰らいついていった
今日の試合は非常に良かった。

昨シーズンのクゼから、チームの方向性がぶれて、ミラーのカウンターサッカーというオールドフットボール回帰で、1シーズンは保てたけど、2期は辛かった。

来季はJ2で、江尻監督の下、オシム時代のパス&ムーブのサッカーをしてほしい。
また、育成にも力を入れるようで、すでに、コーチ陣を半分以上リストラクチャリングしているので、そちらも期待したい。

1年でカムバック。レッズサポが掲示板に、「俺らも降格から強くなった。強くなって帰ってきてください」
と、書かれていた。ジェフサポは他のクラブにも一目置かれているんだなぁ。

マンチェスターシティーVSバーンリー(@シティーオブマンチェスター)

ハーフタイムの雑感。

今シーズン、多額の補強金を費やし、相当のクラブになったマンチェスターシティーがホームに、今シーズンの昇格組のバーンリーを迎える。

スタメン

[シティー]
ギブン
サバレタ
トゥレ
レスコット
ブリッジ
バリー
アイルランド
ショーン・ライト・フィリップス
ベラミー
テベス
アデバヨール

[バーンリー]
イェンセン
カーライル
コールドウェル
メアーズ
ジョーダン
アレクサンダー
エリオット
ビケイ
→マクドナルド
イーグルス
フレッチャー
ブレイク
→グジョンソン

前半終了のスコアは2-1でバーンリーがリード。

この試合で、非常に際立つのがチーム力の差。
個人の差では、どう考えてもシティーに分があるが、シティーには攻めの形がなく、個々の突破のみ。
一方のバーンリーは非常に連動していて、個の力の不足を補ってあまりある形になっている。

また、バーンリーは球際の粘りが非常に強いので、守備が効いていると思う。
しかし、ギブンは相変わらずすごいね。

後半が始まるので、そろそろやめよう。

2009年11月7日土曜日

ブログのエントリー

日々の気になることを取りとめもなく書くことを目的としたブログだったのに、
あまり機能していなかった。

一時期はインプット&アウトプットの両立が図れていたのに、今ではもっぱらインプットのみになってしまっている。

やはり外部に出力しなければいけないと思うので、
今後は1日に2~3本のエントリーをあげよう。

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