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2012年5月30日水曜日

DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門 ビッグデータ時代に実現する「枠」から「人」への広告革命を読了!



DSP/RTBオーディエンスターゲティング入門 ビッグデータ時代に実現する「枠」から「人」への広告革命 (Next Publishing)

待望のDSP/RTBオーディエンスターゲティング入門を読み終えた。

AdExchange市場が叫ばれてから久しいが、ちゃくちゃくとその基盤が出来つつあるという印象だ。
セプテーニ近藤さんが作成されている日本版カオスマップを見ても、虫食いだった過去の日本版カオスマップが嘘のようであると感じる。



さて、本書はこのAdExchange市場における重要なファクターのDSP(Demand Side Platform)とRTB(Real Time Bitting)についての入門本という位置づけになっている。
下記に目次を記したが、これを見てもわかるとおり、経緯から基本的な仕組みまで網羅されており、図解もあるので、大変わかりやすく、すばらしい内容になっている。

目 次
第 1 章 広告配信の進化と DSP/RTB の登場
Chapter 1-1 進化した広告配信
Chapter 1-2 DSP/RTB の基本的な仕組み
Chapter 1-3 DSP/RTB/SSP の取引形態
Chapter 1-4 トレーディングデスクの業務
Chapter 1-5 DMP の役割
Chapter 1-6 アドエクスチェンジというビジネス
Chapter 1-7 「枠」から「人」へのパラダイムシフト
第 2 章 オーディエンスターゲティングの基礎知識
Chapter 2-1 内部データと外部データンプレッションを判断するためのデータ
Chapter 2-2 リターゲティング拡張で配信先を広げる
Chapter 2-3 ネットの行動とリアル行動の統合
Chapter 2-4 人の連想ではできないデータから読み取るターゲテティング
第 3 章 自動最適化のプロセス
Chapter 3-1 レスポンス(反応)を最適化する
Chapter 3-2 反応からターゲットを探す
Chapter 3-3 予測モデル
Chapter 3-4 フリークエンシーとロードバケット
第 4 章 DSP を活用したデジタルマーケティング戦略
Chapter 4-1 リスティング広告依存からの脱却
Chapter 4-2 3STEP パーチェスファネルの構築
Chapter 4-3 並列のメディアプランから直列のコミュニケーションプランへ
Chapter 4-4 インプレッションを計測する
Chapter 4-5 CV までのフェーズをブレイクダウンする
Chapter 4-6 サイトのシナリオと評価軸を構築する
Chapter 4-7 コンシューマーディシジョンポイントを発見する
Chapter 4-8 フェーズごとのメッセージ・クリエイティブ設計
Chapter 4-9 リスティングやメールなど他施策と統合する
第 5 章 DSP/RTB が切り拓くデジタルマーケティングの未来形
Chapter 5-1 世界中のインプレッションにアクセスできる時代
Chapter 5-2 EC のグローバル化で世界中にキャンペーン
Chapter 5-3 スマートフォン DSP と 4 スクリーン
Chapter 5-4 マスマーケティング企業のための DSP 活用
Chapter 5-5 トリプルメディアマーケティング時代の DSP 活用
Chapter 5-6 デジタル CMO が活躍する時代
第 6 章 プレイヤーの動向
Chapter 6-1 フリークアウト「FreakOut」
Chapter 6-2 プラットフォーム・ワン「MarketOneRTB」
Chapter 6-3 Platform ID「Xrost」
Chapter 6-4 マイクロアド「MicroAd BLADE」
Chapter 6-5 海外のプレイヤーの状況
補稿 日本のネット広告の歩み

もう1点感じた点としては、著者がデジタルインテリジェンスの横山さん、楳田さん、オムニバスの菅原さんという布陣となっており、エンジニアよりではなく、マーケターよりの著者による入門本であることを特徴としてあげたい。

そのため、RTBのビット方式の説明などが非常に平易であり、わかりやすく解説されている。
広告業界はテクニカルタームが多い(とりわけ3文字略語)ので 、他の業界からすると、嫌がられる傾向があるのだが、その辺はご容赦いただきたいところだ。

ところどころ、横山さんのトリプルメディアマーケティングと絡めた内容であったり、パーチェスファネルでのKPI設計とともにDSPを活用するなどの内容(たぶん、菅原さん?)で、大変参考になった。
特に、離反顧客に対してのDSP活用、リターゲティングの拡張は目から鱗だった。
ここはcookieの期間とかいろいろと事情が絡むよなぁ…とかも思ったりしたが、用途によってという選択ができると面白いのかもしれない。

本書でも指摘があるのだが、今のWebマーケティングはリスティング広告などによるCPA重視の戦略が非常に多いのは周知の通り。そこから、いかにディスプレイ広告などの認知施策をうまく戦略に落とし込んでいくか、またいかによいKPIを設計できるかにかかってくると思う。
(アトリビューションも同じイシューを別切り口から攻めていると思っています)

この辺は改めていろいろと議論をしていきたい場所であるなぁ。

最後の各社のDSP紹介も、とてもわかりやすくてよかった。

広告業界だけでなく、広告主側(特にマーケター)にはぜひ読んでいただきたい1冊。
なお、本書はリアル書店では販売されておらず、電子書籍またはAmazonでの購入チャネルのみとのことである。ご注意を。Amazonの総合ランキングも2桁台と好調なようです!


2012年5月27日日曜日

個人的に欧州フットボール11-12シーズンを振り返る

今週のFootballistaの特集で今期の総括が行われていたので、色々と考えてみたい。

欧州CLではスペインの2強がベスト4に残った段階で、この2チームによるクラシコがアリアンツアレーナで催されるものという見方が大勢を占めていたが、蓋を開けてみたら、その対抗のチェルシーVSバイエルンというカードとなった。そして、チェルシーが初の戴冠となった。

戦術の流れから見れば、バルセロナのポゼッションに対抗したイタリア人指揮官による”守”のチームが勝ったという見方もできる。しかし、新しい潮流になるかと言えば、そうでもない。

記事にも書かれていた通り、今期のそれはバルセロナの自らに課した高すぎる設定が自身を苦しめただけに過ぎず、カウンター1発の戦術がそのまま有用かと言えば、そうではないのだ。

バルサのフィジカルコンディションが整ってしまえば、10回に9回はチェルシーは負けただろう。(たられば論で恐縮だが)

それほどにペップの展開した戦術的柔軟性と選手の成熟具合は見事だった。
それに伍して戦い、リーガを制したモウリーニョはやはりスペシャルワンだということを知らしめた。スター軍団のそれは、安定した守備を見せることはなかったが、ビッグマッチになればなるほどロナウドのようなスター選手も守に奔走するなど、彼がロンドンで体現した4-3-3のウイングシステムの完成形を見れた気がしたからだ。

そして、スパレッティのインタビューにもあるが、彼の始めたゼロトップシステム(ローマ監督時にトッティがその役を担った)はバルサのそれに通ずるところがあるが、それが故にメッシ依存を高めてしまった。裏を返せば、それほどまでにメッシを活かせるシステムはなかったという視点は面白かった。

似て非なるものではあるが、ACミランがこれに通ずるシステムになってきている。
イブラヒモビッチによるゲームコントロールがフィジカル系トップ下の潮流を生み出している。これはかつて、ピルロをレジスタに配したミランならではと感じた。
ミランはベテランが一斉にチームを離れることが決まっているため、その世代交代にも非常に興味深いところだ。ガットゥーゾ、ネスタ、セードルフ、ザンブロッタ、ファン・ボメル、インザーギなどが離れ、獲得はモントリーボとトラオレのみ。この夏の補強は興味深い。

さて、そんな流れからドイツではドルトムントが2連覇を果たした。
ここでは香川が取りざたされることが多いのだが、Footballistaではフンメルスのゲームメイクが取り上げられている。シャヒンの移籍に伴い、ギュンドアンにその役が託されたが、残念ながら彼にはそのタクトは重かったようで、前半はあまり調子が優れなかった。またゲッツェの離脱などもあり、浮沈が危ぶまれたが、2年目の香川の成熟とレヴァンドフスキの覚醒。そしてフンメルスのCBからのゲームメイクがはまった格好。
個人的には香川にはもう少しここに留まってもらい、来季のCLでミランとドルトムントの戦いが見てみたいと思う次第だ。(ミランが様変わりしてる恐れあるけど)

あとは、ELで残念ながら決勝で破れたものの、ビルバオの躍進も注目だ。
ビエルサの緻密な戦術とバスク人の運動量によって躍進した今期だったが、来期はより魅力的になるかどうか。まずはジョレンテ、ムニアインなどを引き止めるのが先決だが。ハビ・マルティネスなんかはもう出て行くのか。。ゾーンに対してマンツーマン回帰である戦術が今後採用されていくのかどうか。。そこも見所。

まずはEuro2012があるので、あまり動きはないだろうけど、それが終わると移籍マーケットが本格化するだろうし、そこから来期の状況を色々と考えてみたい。

2012年5月26日土曜日

マグマを読了した

マグマ (朝日文庫)

「ハゲタカ」でお馴染みの真山仁さんの小説。
本作品は2006年のものとなっている。

舞台は地熱発電をめぐるターンアラウンドマネージャーの話。

本作品では、総発電量0.2%である地熱発電をいかにビジネス的に成功に持っていくかを描くため、電力利権に食い込んでいる。その対抗が「原子力」である。

本作品がすごいのは2006年時にこのような取材の元でのテーマを取り上げたことだ。たしかに京都議定書批准の削減目標があったため、こういったテーマを書いたとも取れるが、作者の慧眼には舌を巻く。

テーマが広大なため、落としどころは個々人の怨恨などの金融ではお馴染みのテーマで終わるのが残念だが、現代のコンテキストと一緒に読むと深く考えさせられる内容であった。

やっぱり真山さんの小説は好きだな。
関連して、最近アル・ゴアの「不都合な真実」も観たので、それもまた関連エントリを後日にでも。

2012年5月23日水曜日

告白 by 湊かなえ を観た

2009年に本屋大賞を獲得し、その後、映画化されて話題をさらった衝撃作。
観たいとは思っていたものの、どこか気が引けて観れていなかった。

概要は当時のCMを観ていただければつかめると思う。




けっこう観たこともある人が多いと思うので、あらすじも抜粋。
ある中学校、雑然とした教室。
終業式のホームルーム。1年B組、37人の13歳。
教壇に立つ担任・森口悠子が語りだす。
「私の娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、
娘は事故で死んだのではありません。
このクラスの生徒に殺されたのです」
一瞬、静寂に包まれる教室。
物語は「告白」から始まる。

この辺は上のCMでもバンバン流れていたので、知っている人も多いだろう。
僕はそこで完結するのかと思っていたが、ここがスタートポイントだった。
そこからは、オムニバス形式で関係者が告白していくという形式をとっている。

細かなことは書かないが、少年法に対して大きな波紋を投げかけているのではないだろうか。最近で言えば、無免許、未成年が暴走運転で何人か殺してしまったケースがあったが、あの事件も似たような法解釈によって加害者が保護されているとも言える。

作品を見ながら、「ペイ・フォワード」の全く対極にある作品で、憎しみという負のマルコフ連鎖が蔓延していくようだと感じたし、それによる状態遷移が場に認知的不協和を巻き起こすなどの心理学描写もかなり緻密であったと思う。それでいて、納得感のある描き方だったことも舌を巻いた。

今更ながら観たが、大変に面白かった。湊かなえさんは本作品がデビュー作らしい。
今後の作品にも大いに期待したい!

2012年5月19日土曜日

衝撃的な内容。「いのちの食べ方~Daily Our Bread」を観た。



久々に衝撃的な映画を観た。

TSUTAYAで何故か気になったパッケージ。(上のやつです)
「いのちの食べ方」Daily Our Bread

この映画はナレーションやBGMがなく、食べ物が作られ、加工されていく内容を淡々と映し出していく。

とてもよい感想のブログを見つけたので、リンクしておく。

素食な生活:いのちの食べ方
映画では、オートメーション化や分業化することの是非を問うたり、誰かを責めたりするのではなく、私たちの現状を知ることが大切だということではないかと思います。だって、今の私たちのように「つくる」ことに無能な人間が、いきなり自然の中に放り出されても、とても生きてはいけませんよね。私の母や父だって、戦前生まれで地方都市で生まれ、育ったとはいえ、自分で鶏や豚をさばけるような技術はもっていません。 ただ、私たちは、どんどん自然から死なれた生き方をしているだけに、日常の中では「いのち」をいただいている感覚を忘れてしまいます。 この映画は、食べ物は、「いのち」であったところまでたどり、 そして私たちは、他者に「いのち」から「食べ物」へ変換することの作業をほとんど委ねていることを 確認させてくれるものだと思いました。
これはまさにその通りだなと。
監督のインタビューもあった(聞きづらいやつだが)ので、見てみたが、そもそもこの監督が本作品を取るきっかけとなったのが、食品の価格がどんどん安くなっていくことだったという。そこに問題意識を感じ、工場などへの取材を開始したらしい。

僕たちは日々、「いのち」を食べることで生きているんだということを実感した。
加工の過程などは、フィクションではないがとても刺激的な内容だったので、刺激に弱い方にはオススメしないが、多くの人に見てほしい内容だったと思う。

2012年5月13日日曜日

The Indifference Engine を読了

The Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官、ハーモニーの伊藤計劃氏の著作。
けっこう彼の本の装丁にも感想が書かれている。黒、白、そしてグレー。なかなか本棚映えしそうだな。
タイトルは「ニューロマンサー」でおなじみのウィリアム・ギブスンの出している「Difference Engine」がモチーフになってるのかな。。読まなきゃ。。

内容は紹介から抜粋。

ぼくは、ぼく自身の戦争をどう終わらせたらいいのだろう・・・
戦争が残した傷跡から回復できないアフリカの少年兵の姿を生々しく描き出した表題作をはじめ、盟友である芥川賞作家・円城塔が書き継ぐことを公表した『屍者の帝国』の冒頭部分、影響を受けた小島秀夫監督にオマージュを捧げた2短篇、そして漫画や、円城塔と合作した「解説」にいたるまで、ゼロ年代最高の作家が短い活動期間に遺したフィクションを集成。


感想としては、彼の世界観が詰まった短編がたくさんあるので、よいのだが、伊藤計劃の世界を短編で終わらせてしまうのは非常にもったいない。

最初のIndifference Engineは子供兵士とルワンダの民族虐殺などがモチーフとなっており、非常に考えさせられる内容だった。
こういったSFコンテンツを通じて、教育とは何かを一考するのもいいだろう。

彼の作品を読むにつれ、ますます惜しい作家を早くなくしてしまったのだなぁと思ってやまない。
関連の円城塔の作品も読みあさりたい。

ページ数が物足りないという意味で、星は3つ。内容は満足だ。

2012年5月9日水曜日

他人との境界の閾値は一体どこまで‥?

というわけで、また借りてた映画を見た訳だが、これまた面白かったので、したためる。

今回は2010年に公開した行定勲監督の「パレード」

全く知らなかったのだが、パッケージに書いてある内容に惹かれて借りたと記憶している。
(酔っぱらって借りたのであやふや)

豪華なキャストで構成されてる。
youtubeにPR動画があった。


『パレード』は、日本の小説家吉田修一による小説。5人の若者達のルームシェアを舞台に、彼らの共同生活とそのひずみで起きる経過と結末が描かれている。第15回山本周五郎賞受賞作。2010年に行定勲監督・脚本で映画化された。映画版は、第60回ベルリン国際映画祭にて国際批評家連盟賞を受賞している。

後からわかったが、なかなか評価の高かった作品だったようだ。

ライアーゲームやSPECもそうだけど、最近こういった系統の映画が流行っているのだろうか。まあ、パレードは前者2つとはまた少し違うかもしれないが、心理描写の妙という点で共通していると言える。

内容に関して触れたいけど、ここは我慢して、例えるならば「パーフェクトストレンジャー」や「ハイド アンド シーク」のような展開?w

とりあえず、満足したので、よかったー。
原作も読みたいなー。

おしまい

2012年5月7日月曜日

圧倒的な情景描写による切ないストーリーの包容

「秒速5センチメートル」というアニメを観た。



どこかで誰かがおすすめの切ないアニメと言っていたので、どんなもんじゃいという気概で借りてみたのだが、驚嘆すべきはその内容ではなく、圧倒的なアニメーションの美しさだった。

四季の描写に応じて描かれる季節の風物であったり、中でもその空の描き方には息を吞んだ。
現実?とも思えるアニメーションだが、現実をも凌駕してしまうのではないかという風景に引き込まれてしまった。
内容は甘酸っぱい切ないストーリーで、はっきり言って、かゆくなりそうなものだが、完全に引き込まれてしまったようだ。

あと、テーマソングが汚い。

これ



色々とフラッシュバックしてしまう世代なので、主観で入ってしまったではないか。。というのが、感想。
でも、男と女の描き方は少し男よりの目線がする(監督が男)けど、共感できるなぁ。

色々と見所があったので、興味持った方はぜひ観てほしいね。

2012年5月6日日曜日

村上春樹の世界

今日の昼間はゲリラ豪雨だったこともあり、借りていた「神の子供たちはみな踊る」by 村上春樹を見た。




原作ではなく、DVDである。

珍しい点が2つある。

1、村上春樹の原作の映画
2、ハリウッドからの逆輸入映画

特に2が興味深い。
村上春樹の作品は常に客観視されているが故に、主観が入り込まない。そのため、コンテキストの違う海外でも絶賛されるというのが通例だが、ホントかどうかはよくわからない。

とりあえず、海外の人間の視点が映像化によって咀嚼され、日本人の目にどのように映るかが興味深い。
ちなみに、原作は未読。今度読みたい。

内容については、特には触れないが、全体的にアメリカナイズされた日常の風景が使用されている。彼の著作には情景描写が多く含まれるため、それを忠実に再現したようだが、
日本の社会での日常をアメリカで描くと、若干の違和感を感じざるを得なかった。

しかし、逆に言えば、それが新鮮な何かを感じさせてくれたのかもしれない。
中で主人公が父親を尾行するシーンがあるのだが、その交通手段がどう考えてもアメリカっぽくないのだ。あとは電車に高架がかかっている点などが少し日本風味だなと感じた次第。


前に「ノルウェイの森」を見た時に思ったのは、村上春樹の世界を実写化するとどうしても暗い描写になってしまうという点があった。まあ、内容次第かもしれないけど。



別にそれが嫌いなわけでもないし、「バベル」以降、菊池凛子の演技力にはまっているので、良かったのだが、どうしても暗いの一言がつきまとう。




しかし、本作はアメリカナイズされたおかげか、低調なトーンなのだが、どこかラテンの明るさを感じるシーンが多いように思えた。これもひとえにカルチャーギャップなのかもしれないなぁ。

なんとなく、この村上春樹小説の実写2作はまた見たいと思った。
興味ある方はぜひ。
「バベル」もおすすめ!

2012年5月5日土曜日

コンテンツの熱量とロジャーズの普及理論

大変に興味深いエントリを見たので、少し綴る。


カツマーブームを作った勝間和代が語る終わコン本「「有名人になるということ」」書評

@gamella さんのブログはいつもうならせてくれる内容なので、随時チェックしているのだが、今回の内容も非常に興味深かった。

この書籍バブル論に関しては、なんとなく感じていたことに、茂木さんや池上さん、勝間さんの書籍の出方と新書のブームの時期に起こったことだし、個人的にもどこか引っかかることがあったように思う。

マーケティング界隈で通例となっているロジャーズの普及理論(製品プロダクトライフサイクル)のフレームワークと今回の起こった事象が関連づけられている点に興味がある。

参考:ロジャーズの普及理論


出典:アーリーアダプター

まずはその執筆者がこういった問題意識を持っており、ブログで言及していたことに大きな驚きがあった。やはりそうなのかと。

さらに、下流まで普及していくスパンが2年程度という内容も興味深い。
日本人はミーハー気質な人間が多く(僕もそうだ)いるので、もっと早いのかと思ったが、消費に関わる時間を考慮すると2年ということは非常に実感がある。

で、ここから僕のシナプスがつないだ事象が1つある。

このGWに起きた関越自動車道でのバス事故である。
これに対し、レオス・キャピタルの藤野さんが下記のように書いている。

高速バス事故の「事故の責任」は、あなたにも私にもあるかもしれない。ブラック企業を生み出す「ブラック消費者」という問題

日本では、「お客様が神様」という商慣習がどこかであり、その目が肥えた消費者が故、きめ細やかな製品が要求され、プロダクト品質の良いサイクルが生まれる面もある。
しかし、その反面、ニッチなところには価格ダンピングのような圧力も働き、その価格の引き下げとともに製品クオリティも低下し、先の事故のような悲劇も生まれる。

古代の経済学に寄れば、アダム・スミスは「神の見えざる手」により決まると賜ったが、
まさにそれが働いている。そこにモラルの介在はないため、モラルハザードが起こってしまっている。

子供の日によったのかどうかはわからないが、本日の消費者庁がガチャ規制をしたようだ。

消費者庁がソーシャルゲーム『グリー』や『モバゲー』のコンプガチャを景品表示法で禁止と判断! 中止要請へ

個人的には、モラルハザードを助長するようなビジネスに対し、何でも規制をかけるお役所仕事は好きではないのだが(臭いものに蓋をするだけだから)、実質的に即座の対応策が求められる場合は仕方ないのだろう。リーマンショック時のバーゼルⅢも同じようなイメージ。

昨今は高度なテクノロジーがコモディティ化し、ますます複雑高度な時代になってきているため、消費者を保護するというマネジメントしやすい方向に流れてきているのだが、その結果、コンテンツ消費に対して、プロ級の消費者を育成し、生み出すものが苦しい時代へと変遷していっているのではないかなぁ。。。

アウトプット志向を啓蒙しなければシュリンクしてしまうような気もすると警鐘を鳴らしたいが、僕にできるのはブログに書くことくらいなので、なかなか難しいですなぁ。
以上。

2012年5月4日金曜日

プレミアリーグ20周年と雑然たる思い

J-Sportsのプレミアリーグ創設20周年ドキュメンタリー番組を見て、色々と思ったことを雑然と記しておく。


イングランド プレミアリーグ 20周年ドキュメンタリー ~A WHOLE NEW BALL GAME~

まだ再放送があるみたいなので、興味のある方はぜひ。

番組内容
世界屈指のサッカーリーグのひとつ、イングランド プレミアリーグ。
この番組はリーグ20年を歴史を振り返ると共に、プレミアリーグが如何にして世界屈指のリーグへと成長してきたかを描いたドキュメンタリープログラム。

今では、世界最高のフットボールリーグであるプレミアリーグであるが、1990年に創設されて、まだ20周年と歴史は深くはない。
そのプレミアリーグが創設されるきっかけの一つがシェフィールド・ウェンズデイのスタジアムで起こったヒルズボロの悲劇であったようだ。

また、他にもビッグイシューがいくつか存在しており、労働者階級の娯楽スポーツとしてスタートしたフットボールの特性を表しているフーリガニズムや過度な飲酒などもそうであり、ヘイゼルの悲劇による5年間の国際大会からの締めだしなど、イングランドフットボールの暗黒期にあった時代のようだ。

奇しくもその頃、当時のリーグが100周年を迎えたような時期もあるのだが、リーグに対する不満が燻っていたクラブがプレミア構想を話し合い、牽引したらしい。その5チームはアーセナル、マンチェスターユナイテッド、エバートン、スパーズ(と、あと1つは忘れた)

そこで、重要なTV放映権料の分配やFAの抱き込み、既得権益層(従来のリーグ)との対立など、複雑な中で勝ち取った成功なのだと改めて感じた。
プレミアリーグはフットボールコンテンツのイノベーションの産物であると感じた。イノベーションの定義は数あるが、既得権益層との対立の根深さが非常に重要な条件であり、
その後のブレイクスルーも兼ねてみれば、納得のいく見方だと思える。

その後も、輸出コンテンツとして世界中に発信していくことで、今もなお成長を続けるリーグを体現していると言えよう。フットボールコンテンツとして同じ規模のスペインサッカー協会との差異はまさにTV放映権のマネジメントにあると言える。スペインはここがまだ整備されているとは言えない状況だからだ。そういう意味ではドイツはどうなのだろうか。何か機会があれば調べてみたい。

またJリーグもそういう意味では同じ問題を抱えていると言えよう。包括的な放映権を持っているのはスカパーであり、地上波は時折配信する程度。ここの問題意識が叫ばれるが、そもそもJリーグが当初のバブルが去った後にローカライズを推進したことによって、多数の視聴率を得る地上波との相性が悪くなってしまったのも事実だ。代表戦はその辺をうまくやっているが、キリンの独占のため、今後のビジネス発展などは期待しづらい面もある。今期から、アジア向けにコンテンツ配信を行っているので、そこら辺がうまくいけば、また違ってくるのかもしれない。

話は戻って、プレミアだが、今でこそエンターテイメント要素を多く抱えるが、それもこのプレミア創設時に色々と工面したものの賜物らしい。そのロールモデルとされたのはアメリカンフットボールのようで、イングランド人がアメリカ人のコンテンツを模倣したというのは歴史学的な観点から見ても、興味深く、少し深堀してみたいなぁという気持ちもある。

アメリカのショービジネスはすばらしいものがあり、昔はWWF(現WWE)というプロレスコンテンツがあるが、ああいったショーが受けるので非常に参考になる。今のリバプールが前の2人のオーナーからレッドソックスなどを持つ会社へオーナーが変わったので、その辺がどう変わったのか気になるが、そもそものフットボールコンテンツが質が低くなっている(今7、8位くらい)ので、まずはそのてこ入れからか。。

ともかく、フットボールの発展は目覚ましく、そのおかげで僕ものめり込んだので、今後も期待したい。そろそろファイナンシャルフェアプレイが適用されるが、そういった制約条件のもと、ますますの発展を期待したい。

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