2012年6月24日日曜日

凡人として生きるということ by押井守 を読了した!

凡人として生きるということ (幻冬舎新書)
押井守さんのエッセイ。
僕は彼の作品が好きでけっこう観ているが、コンテンツを観たことによって、色々と示唆をくれるという意味で彼の作品が好きだ。

本書の中にも、作品について触れられる箇所がいくつかあるが、「うる星やつら ビューティフルドリーマー」に関してはやはり思い入れが強いのか、出現頻度が多い。

本書の目次を紹介しよう。
第1章 オヤジ論―オヤジになることは愉しい
第2章 自由論―不自由は愉しい
第3章 勝敗論―「勝負」は諦めたときに負けが決まる
第4章 セックスと文明論―性欲が強い人は子育てがうまい
第5章 コミュニケーション論―引きこもってもいいじゃないか
第6章 オタク論―アキハバラが経済を動かす
第7章 格差論―いい加減に生きよう

彼の主張するところには、映画監督は作った作品がすべてであり、言葉は必要がないそうだ。だが、なぜ本書を出したかと言えば、優れた洞察により世の中を批評する批評家がいないためであるとされる。

なるほど。これは一理ある。報道がワイドショー化し、ネタとなるものは瞬間風速的に祭り上げられる光景はいまや日常茶飯事だ。
これにはインターネットの進展における情報流通スピードの早さも要因としてあげられるだろう。

そのモチーフになりうる、「攻殻機動隊 Ghost In The Shell」を作った押井さんがインターネットに関しては興味がないとばっさりと言ったことに驚きと新鮮味を感じたのだ。
今、世の中のインターネットはまさに攻殻機動隊の描いた世界へと日々進歩している。それはコンテンツとして世に出たそれに模倣する形に違いない。

本書の指摘にもあるように、文化とは模倣であり、コンテンツとして世に出た瞬間から正当化されるのである。
これは別の文脈では「ミーム」として形容されるケースも多く、言葉は違えど様々な分野の先人が感じていることではないだろうか。

新書ということもあり、内容もそれほど重厚ではないが、押井さんのエッセンスが多分に含まれた本書はオススメである。

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