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2016年3月12日土曜日

インターフェースデザインの心理学を読了

インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針

けっこう前に出た本だが、未読だったので読了。
やっぱり当時の評判が良かっただけあって、とても良い内容だった。
ずっと見返したい1冊。
自分の引っかかったポイントを詳細にメモしたので、共有する。
いいデザインを常に目指そう。

1章 人はどう見るのか
- 001 目が受け取る情報と脳が私たちに伝える情報は微妙に違う
 - 脳は近似を作り出す。「カニッツァの三角形」、「ミュラー・リヤー錯視」
- 002 対象の「あらまし」をつかむのは中心視野より周辺視野の役目
 - 周囲を理解する上で大事な周辺視野
- 003 人はパターン認識で物を識別する
 - 物体認識のジオン理論(ものを認識するには基本的な立体を基準にしている)
 - 視覚野の華制度は想像している時の方が高い
- 004 顔認識専門の脳領域がある
 - 人間は他の人が見ているところを見る傾向にある
 - 決め手は目(モーフィング手法)
- 005 物はやや上から斜めに見た形で思い浮かべる
 - コーヒーカップの絵を描くと、標準的な視点からの絵となる
 - 標準的な視点を使うと万人受けしやすい
- 006 人は過去の経験と予想に基づいて画面を見る
 - Webで画面の端は見ず、意味のある情報に目を向ける
 - メンタルモデルによって行動する
 - 問題があると視野を狭める
- 007 人は手がかりを探す
 - アプリやウェブをデザインする際に画面上のオブジェクトのアフォーダンスを考慮する
 - ボタンに影をつけてアフォーダンス・キューとする
 - 最近はあまり考慮されなくなってきた
- 008 人は視野の中の変化を見逃すことがある
 - 人間はあることに集中していると、想定外の変化が起きた場合、それをあっさり見逃してしまうことがある
 - 視線追跡データは必ずしも正確ではない
  - 見たが、注意を払ったかはわからない
  - 中心視野しかわからない
  - 見ている最中の質問にバイアスがかかる
- 009 人は近くにあるものを同じグループだと思う
 - ひとつのグループとしてみてもらいたい要素はまとめる
 - 線や囲みの前に要素間の間隔を調整する
 - レイアウト上の工夫でなんとかなる
- 010 赤と青を一緒に使うと目への刺激が強すぎる
- 011 男性の9%、女性の0.5%が色覚異常
 - 色覚異常のチェックサイト(http://www.vischeck.com/
- 012 文化によって色の意味が変わる
 - 精神状態にも影響する

2章 人はどう読むのか
- 013 大文字がもともと読みにくいものであるという説は誤りである
 - 読む作業はサッカード(ジャンプ)と固視の連続
 - 文章を読むときには周辺視野を使っている
- 014 読むことと理解することは同じではない
 - 英文の可読性尺度:Flesch-Kincaid
 206/835-1.015(全単語数/すべての文の数)-84.6(全音節数/全単語数)
 - 表題と見出しは決定的に重要
 - 行為の種類によって使う脳の部位が変わる
 - 読んだもののうち記憶に残る内容は立場によって異なる
- 015 パターン認識のおかげでフォントが異なっても同じ文字だと認識できる
 - フォントを雰囲気やブランドイメージを醸し出したり、連想を呼び起こしたりするために使う
 - 読みにくいフォントを使うと文章の意味が欠落する
- 016 文字の大きさは理解度を左右する
 - フォントが同じでもエックスハイトで変わる
- 017 コンピュータの画面上のものは紙に書かれたものより読みにくい
 - 白地に黒文字が一番読みやすい
 - コントラストをつける
- 018 長い行のほうが速く読めるが一般には短い行のほうが好まれる
 - 一般に好まれるのはマルチカラムページ。ただし長い行の方が早く読める
 - 読まれる速度を重視するなら長くする
 - 速度が重要じゃないなら短くする

3章 人はどう記憶するのか
- 019 ワーキングメモリの限界
 - ワーキングメモリが活動していると脳が活性化する
 - ストレスによってワーキングメモリの効率が低下する
- 020 一度に覚えられるのは4つだけ
 - 人が一度に記憶できるのは5~9個で一度に処理できる情報の数は7±2
 - 情報をいくつかのまとまり(チャンク)に分けてグループ化すると拡張可能
 - 同時に覚えられるのは4個という4の法則は短期記憶だけでなく、長期記憶もあてはまる
- 021 情報を覚えておくには使うことが必要
 - 情報との接触を繰り返すとニューロンに発火の形跡が形成される
 - 痕跡が形成されると最初の刺激だけで残りの記憶も想起される
 - 新たな経験により作られる新たな回路は短期間で生成され、何かに対する考えや思い出す情報が永久に変わる
 - 人間はスキーマにより長期記憶に情報を保存したり取り出す
- 022 情報は思い出すより認識するほうが簡単
 - 認識は想起よりもかんたんでコンテキストが利用される
 - 包含エラーを引き起こすこともある
- 023 記憶は知的資源を大量に消費する
 - 人は毎秒400億個の感覚入力を受け取っている
 - 接尾効果
 - 具体的な単語のほうが抽象的な単語より長期記憶として覚えやすい
 - 悲しい時には悲しいことが記憶に残りやすい
 - 3歳以前のことはあまり思い出せない
 - 言葉よりも実際に見たほうが容易に思い出せる
 - 眠って夢を見ているあいだ、起きている時に経験したことを再加工し整理・統合している
- 024 記憶は思い出すたびに再構築される
 - エターナルサンシャイン
- 025 忘れるのはよいこと
 - エビングハウスの忘却曲線 (R=e^(-t/s)) R:記憶量、S:記憶の相対的強度、t:時間
- 026 鮮明な記憶でも間違っていることがある
 - フラッシュバルブ記憶は鮮明だが間違いも多い

4章 人はどう考えるのか
- 027 情報は少ないほどきちんと処理される
 - 400億のうち、適切に処理されるのは40
 - 人がそのとき、その時点で必要としている情報だけを提供する段階的表示
 - 誰がいつ何を必要としているのかを理解する
- 028 心的な処理には難しいものとやさしいものがある
 - 消耗度合い:「認知」>「視覚」>「運動」
 - フィッツの法則で運動負荷を計算 (T=a+b*log_2(1+D/W))
- 029 人は30%の時間はぼんやりしている
 - 注意散漫状態はよくある現象で長所とも短所ともなりうる
- 030 自信がない人ほど自分の考えを主張する
 - 認知的不協和
- 031 人はシステムを使うときメンタルモデルを作る
 - メンタルモデル:ある物事が機能している仕組みをその人がどう理解しているかを表現したもの
- 032 人は概念モデルとやり取りをする
 - 概念モデル:ユーザーがシステムのデザインやインターフェースに接することで構築するモデル
 - メンタルモデルと概念モデルが一致しないと使い勝手が悪く、受け入れられない
 - 新しいものの場合はあえて一致させない場合もある
- 033 人は物語を使って情報をうまく処理する
 - 物語はとても重要
 - 人は物事に因果関係をあてはめたがる
- 034 人は例を使ってうまく学ぶ
 - 写真やスクショをうまくつかおう
- 035 人は分類せずにはいられない
 - 人は分類を好み、カテゴリがないと自分で作る
 - 誰が分類するかはそれほど重要じゃない
- 036 時間は相対的である
- 037 クリエイティブになるための4つの方法
 - 熟考的、自然発生的、認知的、感情的のマトリクス
 - 熟考的で認知的な創造性は高いレベルの知識と長い時間を要する
 - 熟考的で感情的な創造性は静かな時間が必要
 - 自然発生的で認知的な創造性は問題に取り組むのをやめてその場を離れる必要がある
 - 自然発生的で感情的な創造性は獲得できない
 - 行き詰まったら眠る
- 038 人は「フロー状態」に入る
 - 作業に没入する
 - 具体的で明確、かつ達成可能な目標を持つ
 - 定期的なフィードバックを得る
 - 自らの行動がコントロールできる
 - 時間感覚が変化する
 - 自分に対する脅威は感じない
 - フロー状態は個人的なもの、文化を超える、喜びを感じる
- 039 文化は考え方に影響する
 - 東洋人は人間関係を重視し、西洋人は個人主義

5章 人はどう注目するのか
- 040 注意力は選択的に働く
 - 選択的注意は意識的にも無意識的にも働く
 - カクテルパーティー効果
- 041 情報は取捨選択される
 - 情報を提供しさえすれば必ず注目してもらえると期待してはいけない
 - 思い込みは禁物。ユーザーはわかってないケースは多い
 - 重要部分に色、大きな文字、アニメ、動画、音声などを使う
- 042 熟練の技は無意識に駆使できる
 - 単純な操作の繰り返しが多すぎると誤りにつながる
- 043 ある事態に対する注意力は頻発が予想されるか否かで決まる
 - 無意識にメンタルモデルを形成している
 - わかりやすく警告してあげる
- 044 注意力の持続時間は10分が限度である
- 045 人は「顕著な手がかり」にしか注目しない
 - やるべきことをすませるのに必要なことにしか注意を向けない
- 046 マルチタスクは事実上不可能
 - 人が一度に処理できるのは1つだけ
 - 例外:非常に得意な肉体的作業と並行した知的作業
- 047 危険、食べ物、セックス、動き、人の顔、物語は注意を引きやすい
- 048 大きな音には驚いて注目する
 - 刺激に離れる
- 049 何かに注意を向けるにはまずそれを知覚する必要がある
 - 五感の刺激、信号検出論、感度とバイアス

6章 人はどうすればヤル気になるのか
- 050 目標に近づくほど「ヤル気」が出る
 - 目標勾配効果
- 051 報酬に変化があるほうが強力
 - オペラント理論
 - オペラント条件付けが昨日するには強化報酬として対象者が欲しがるものを選択する
 - 行動パターンに合わせて強化スケジュールを組む。行動の反復を最大限に引き出すなら変動比率スケジュールを用いる
- 052 ドーパミンが情報探索中毒を招く
 - 人は情報を探索し続けようとする
 - 情報を見つけやすくするほど、情報探索にのめり込む
- 053 人は予測ができないと探索を続ける
 - 変動比率スケジュール&パブロフの条件反射
 - ドーパミンループ
- 054 「内的報酬」のほうが「外的報酬」よりもヤル気が出る
 - 目標設定の無意識性
 - 発見的な仕事で達成感という内的報酬が得られる (ダニエル・ピンク)

- 055 進歩や熟達によりヤル気が出る
 - 完全な熟達の域には漸近的に到達
- 056 欲しいものが我慢できるかどうかは幼少期に決まる
 - マシュマロテスト
- 057 人は本来怠惰な生き物である
 - 人は最良のものより大体満足のいくものを選択する
 - 人は仕事を完成させるのに必要な作業量を最小限に抑える傾向にある
- 058 近道は簡単に見つかるときしかしない
 - 覚えやすい、見つけやすい、使いやすいショートカット(しかし、いつも使うとは限らない)
 - デフォルト設定推奨だが、それによって手間を増やしてはダメ
- 059 人の行動は「性格だ」と判断されがちである
 - 対応バイアス
 - 根本的な帰属の誤り
- 060 習慣は長い時間をかけ徐々に形成される
 - フィリップラリーの習慣化に要する時間曲線
 - 新たな習慣形成を促すには小さなノルマを課す
 - 2日以上サボると習慣化に支障をきたす
- 061 競争意欲はライバルが少ないときに増す
 - N効果
- 062 人は自律性をモチベーションにして行動する

7章 人は社会的な動物である
- 063 「強い絆」を有する集団の規模の上限は150
 - ダンバー数
 - モーガンによる弱いつながりが大事な説
- 064 人には生来模倣と共感の能力が備わっている
 - 共感能力をつかさどるミラーニューロンの発火
- 065 「同じ釜の飯を食った仲間」の絆は強い
 - 同期活動は絆を強める
- 066 オンラインでの交流においては社会的なルールの遵守を期待する
 - Webやアプリデザインは人間同士のルールに沿っているか
- 067 嘘の度合いは伝達手段によって変わる
 - 嘘が一番多いのは電話、一番少ないのは手書き
 - 手書きよりメールのほうが否定的に見る傾向
 - 道徳的拘束からの解放理論
- 068 話し手の脳と聞き手の脳は同期する
 - 脳の同期の程度が大きいほど理解も深い
- 069 脳は親しい人には特別な反応を示す
 - 内側前頭前皮質は価値を判断し、社会行動をつかさどる領域
- 070 笑いは絆を生む
 - インターネットのやりとりで笑いを伝えるやりとりができれば絆は深まる
 - 笑いは伝染する
- 071 笑顔の真偽は動画のほうが判別しやすい

8章 人はどう感じるのか
- 072 7つの基本的な感情は万国共通
 - 感情:生理的な現象が伴い、ジェスチャーや表情などの身体的動作によって表現
    なんらかの行動を起こすきっかけとなる
 - ムード:感情より持続的。身体的な動作をともなわない
 - 態度:脳の特定の領域、認知や意識に関係する領域と深く結びつく
 - ターゲットユーザーの動機の感情を読み取り、基本感情画像を誤解なく活用する 
- 073 感情と筋肉の動きは深く結びついている
 - 脳は感情も反映する
- 074 データより物語のほうが説得力がある
- 075 匂いは感情や記憶を呼び起こす
 - リアル施設では想起などの目的で活用
 - 将来的にはUX担当の必須技術の1つになるかもしれない
- 076 人は思いがけないことを楽しむようプログラムされている
 - 側坐核が活性化するのは予想外の出来事
- 077 人は忙しいほうが満足を感じる
 - 人には口実が必要
- 078 牧歌的な風景を見ると幸せな気分になる
- 079 人はまず「見た目」と「感じ」で信用するか否かを決める
 - 人は信用できないという判断を素早く下す
 - 最初の信用拒否の段階で古い落とされないためには色やフォント、レイアウト、ナビゲーションなどのデザイン要素が重要
 - 最初の判断を通過したサイトが信頼を勝ち取るかはサイト内容の信憑性次第。
- 080 大好きな音楽でドーパミンが放出
- 081 達成が難しいことほど愛着を感じる
 - 認知的不協和理論
 - 愛着を強くするためのあえての複雑性という考え方
- 082 将来の出来事に対する自分の反応を大げさに予測する傾向
- 083 出来事の最中よりその前後のほうが前向き
- 084 悲しみや不安を感じているときは馴染みのものがありがたい
 - 馴染みのあるものを求めるのは喪失感の恐れから

9章 間違えない人はいない
- 085 人間にノーミスはあり得ないし問題ゼロの製品も存在しない
 - エラーメッセージがないことが最高のエラーメッセージ
 - 何か問題が起きた時、どう対処すべきかわかることが大事
 - エラーメッセージの書き方
 - ユーザーが何をしたのか告げる
 - 発生した問題を説明する
 - 修正方法を指示する
 - 受動態ではなく、能動態を使い平易に書く
 - 例を示す 
- 086 ストレスを感じているときには間違いを犯しやすい
 - ヤーキーズ・ドットソンの法則
- 087 エラーはすべてが悪いとはかぎらない
 - ユーザーテストでエラーを把握して、適切に修正する
- 088 エラーのタイプは予測できる
 - パフォーマンス・エラー
 - やり損ないエラー
 - 省略エラー
 - 誤動作エラー
 - モーターコントロールエラー
 - ヒューマンエラーのスイスチーズモデル
 - 人的要因分析・分類システム(HFACS
- 089 エラーの対処法はさまざま
 - 系統的探索:エラーを正すために計画的に手順を踏む
 - 試行錯誤的探索:やみくもに試す
 - 固定的探索:うまくいかなくても同じ動作を繰り返す
 - 年配者と若者では対処が違う(年齢よりも危機による背景知識や経験の差)

10章 人はどう決断するのか
- 090 無意識のレベルでの決断
 - 無意識で意思決定するが、決断に対する合理的、論理的な説明は必要
- 091 まず無意識が気づく
 - 人は危険の兆候を無意識に察知し反応するから自分の行動や選択の理由が説明できないこともある
- 092 人は自分の処理能力を超えた数の選択肢や情報を欲しがる
 - 選択肢が多すぎると思考が麻痺してしまう
 - 選択肢を多くしたいという誘惑に負けてはいけない
 - ドーパミンの放出により際限なく選択肢を求める
- 093 選択肢が多いほうが思いどおりになっていると感じる
 - 自分を取り巻く環境を支配したいという願望は生来のもので理にかなっている
 - いったん提供した選択肢を取り上げると相手は不満を抱く
- 094 「お金」より「時間」
 - お金に関するメッセージよりも時間に関するメッセージを見た方が親近感がわく
 - 親近感を持った方が購買意欲も増し、満足度も増す
- 095 意思決定には気分も影響
 - 楽しい気分の人には直感で素早く決断するよう求めれば高く評価される
 - 悲しい気分の人にはじっくり考えて決断するよう求めれば高く評価される
 - 適切なマインドと決断を組み合わせる
- 096 グループによる意思決定は必ずしも的確ではない
 - 集団的意思決定の危険性
 - だが、意思決定は1人より2人のほうがいい
- 097 人は支配的な人物に影響される
 - あらかじめ自分の考えを出させた上で回覧したのちに会議すべき
- 098 確信がないときは人まかせにする
 - 推薦文やレビューは大事。評価やレビューを書き込んだ人についての情報を多く添えるほど評価やレビューの影響力は強くなる
- 099 他人は自分より影響を受けやすいと考える
 - 第三者効果による影響
- 100 目の前にある品物のほうが高値に
 - 現物がものを言う


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