今日はISID(電通国際情報サービス)さん主催のFIBC2014に参加してきた。
今年でかれこれ3回目の開催の運びとなったようだが、縁あって主催者と知り合ったり、去年とか知り合いがかなり登壇していたり、自分の過去の金融経験とかも相俟って、本日はお休みをいただいてこちらに参加した。
いちおう、開催概要はLPのリンクを貼っておく。
FIBC2014
ISIDさんのこの試みはとてもすばらしいと思っています。以下、開催目的抜粋。
ISIDはかねてより、大手都市銀行をはじめとする数多くの金融機関において、インターネットバンキングやローン審査など個人向け金融サービス分野のシステム構築や、マーケティング支援などのサービス提供を手掛けてまいりました。また欧米における金融イノベーションの潮流や日本の金融ベンチャー企業の動向にも早くから着目し、新たなサービス開発にも積極的に取り組んでいます。ISIDは、本イベントの開催を通じ、日本における「金融イノベーション」の創造と浸透をテクノロジーの側面から支援することにより、日本の金融サービス市場の活性化に貢献してまいります。
まあ、かなり趣味的な要素で参加してきたので、せっかくなのでブログに書いて内容をシェアしようかな。
FinPitchと呼ばれるスタートアップ企業による7分間プレゼンは本場の体裁を取り入れているらしい。
候補は30社ほどあったようだが、そのうちの12社によるプレゼン、キーノートセッション、ネットワーキングによる構成。
最終的に会場からの投票で、1位と2位が決まるという方式をとっている。
今年は2位がPay Gateで1位がMoneyForwardだった。
個人的にこの結果(昨年の結果もそうだが)には思うところがありすぎるのだが、時代だと思う事にしている。
今回、12社あったが、大きく分けて3種類かなと思う。
1、決済
2、パーソナルファイナンス
3、クラウドファンディング
※ホットリンクさんだけ、毛色が違ったけど、とても面白いサービスだった。
以下、各社のプレゼンのメモ。サービス概要などは上のリンクを参照してほしい。
・はじめに
デンマークは知的資産の活用に成功しているらしい
・VCF財務経営力診断サービスの紹介(ISIDさん)
中小企業への貸し付けがだいぶ減っている。
会社の問診票的なもの
TKCと一緒に開発
定量と定性(問診票入力)→ロジックツリー出力
中小企業金融のマッチングを担う
・一括アプリ
住宅ローンの比較サービスで申し込みの一括入力が売り
Webアプリケーション、入力情報はサーバーかローカルかは不明
アフィリエイトビジネス
データベース・ソーシャル・マーケティングが今後の展望
・Web Pay
導入が2-6時間くらいにできる(SIMPLE)
JSだけでなく、複数言語のソース埋め込みが可能
ワンタイムトークンでアクセスするのでセキュアとのこと
・ホットリンク(order book tracer)
板情報の追跡者ということらしい
板情報の可視化(過去情報も)
約定分布の可視化も可能
ボラティリティ、方向性の予測(経済物理学領域の手法使ってる)
予測成績も可視化(1分先、5分先〜20分先の分布などを出す)
月額125ドル(ブルームバーグ端末のアドオン)
・Kyriba Overview
サンブリッジに出資を受けている
資金効率最適化、リスク管理強化、財務管理の効率化(グローバルで)
Excel管理!→マクロのお化け
Webブラウザで財務管理情報にアクセスできるBI
クラウドだから従来のオンプレよりも安いというポジショニング
・Crowdcredit
金融業2種免許申請中
調達したい国と運用したい国のマッチング(クラウドファンディング)
40程度の国に進出可能(中南米とか)
適格機関投資家とサービスやってる
ペルーのオートローン投資(ガス代に上乗せとかして回収)
延滞債権投資もやっている。
対象はマイクロファイナンス以上、貸し付け未満の層
※為替リスクとかありそう?
元ロイズ銀行出身者
イギリスは出資者がいないというグローバル課題があり、その是正を狙った
・クラウドバンク
資産運用大事って話
スキームはファンドと一緒。
平均利率5%くらいだが、デフォ率高そうなファンドっぽい
一口3万円〜
3ヶ月で1億8千万ちょっと集めた
立ち上げ時はプッシュしたw
・ZUU
金融リテール市場での富裕層向けの専門家マッチングサービス
(アドバイジングプロセスをIT化)
保有資産3000万以上の富裕層(日本では1000万世帯?)
アドバイザーへのQ&Aで相談員をどんどん減らしていく
※どうやって信頼性を担保するか
※どうやってユーザーの心理的負担を軽減するか
ビジネススキーム(まだ確立してないっぽい)アドバイザーの広告代理みたいの
・スマレジ
iPadなどにはバーコードスキャン
レシート発行なども
商品情報の在庫などもチェックできる(マルチテナント対応もしてる)
顧客情報もPWつきで見れる(CRM的な活用)
管理はクラウドサーバー、リアルタイムでのダッシュボード確認もできる
飲食25%、アパレル20%など導入。全部で600企業
対象顧客→スマレジエリア(56万店舗くらい)
TEC、ビジコム競合(対象顧客の違い):スクエア、ユビレジ、コイニーはもっとボトム向け
販売戦略、導入戦略:スモールスタートできる。POSで把握したいオーナー向け
競合との差別化(決定打):聞いた事ないw
・TOIRO
女性向けのお金相談アプリ(アラサー女性)
NTTメディアサプライ
ライフプラン、適性予算、支出管理、匿名シェア
ライフプランは質問に回答することでやる
シミュレーションもできる(年収**万円の人と結婚したらなど)
ライフプランデータの可能性:気づきの提供、ライフイベント時の連携
ココマネのアドオン的位置づけ
・PAY GATE
決済ソリューション
消費支出の15%程度しかクレジット決済ないが、これを50%くらいにあげたい
エンタープライズ向け(運送、保険、ビザデリバリー)
PAY GATE open platform
色んな決済デバイスを開発している
UI良い
・Longine
個人投資家向け日本株投資情報メディア
情報格差の是正
IR取材における個人と機関の差
※既存の金融情報サイトとの差別化とかはどうなのか
コスト高そうなアナリストの面々
銘柄推奨が一番人気(クレーム対処が気になる)
過去の変遷もできる
サブスクライバ 1ヶ月1,050円 コンテンツ販売 企業IRレポート
アナリストのクオリティがまるで違う
価格メリット
カバレッジ銘柄:120~150
・Moneyforward
ソーシャルログインやってるっぽい(G+とFB)
会計版はビジネス版の情報取得に重きを置いてる
消し込みは自動で可能
請求書の作成もできる
権限設定ができる(閲覧のみとか、士業用とか)
プレミアム会員800円、法人向けは1800円
・キーノート
R&Dが世界とずれている
Rは強いがDがダメ
アメリカのような循環イノベーションが日本で起きないのはなぜか
Bitcoin
海外では日本政府が黙認したが故に起きたという見解らしい
最近のイノベーションの定義:Science+Enginnering+design デザイン必要
どうDiversityを反映させていくか
女性の活用が低い
GDP+16%を放棄している
若い人の活用もできてない
27歳という年齢:一番クリエイティブでイノベーティブな年齢
経験しろよと。(失敗は成功の母)
知識をどうやって経験に反映させていくか
MOOC 大規模オンライン講義 動画公開などのあれ
11歳のパキスタン人の例
アントレプレナー? change agent →アイデアを実行する者
成功するアントレプレナーが持っている
Passion
Vision
リスクマネジメント
事故の報告書読んでみて→原因は同じ
人間は間違える
機械は壊れる
事故は起きる
レジリエンス(復元力)が大事
resilience
チーム力大事
passionate team
チームを運営するのがリーダーシップ
技術のS字カーブの最初のリフトアップはチーム
グループは漸進的イノベーション(S字の中腹)→マネジメント
なぜ日本のチーム悪い?
Fear of Conflict
衝突を極端に嫌う傾向
Absence of Trust
信頼性の欠如
Hiding Weakness
失敗を責めたてる風潮/弱みをさらけ出せない
Successの逆はNot Doing Anything
PDCA活用してるのは日本くらいw
最後のキーノートは非常にためになったし、全体的にかなり面白かったので行った甲斐があったなと感じた。
ISIDさん、楽しいイベントをありがとうございました。引き続き金融業界の活性化をお願いします。