どっぷりと冬を堪能できるのも今年までで、来年からはこうした話題も実感の遠くなると思うとさびしい。
ゲレンデに客を呼び戻した白馬五竜スキー場の挑戦
さて、僕の普段お世話になっている白馬八方尾根スキー場の近隣の白馬五竜スキー場が好調らしい。
経営者のサービスへの重視がその転換点になっているようだ。
以前、このブログでも指摘したレンタル板の転換がすでに行われているようであり、自分の考えはやはり間違っていなかったみたいだ。前回の記事は↓
スキーブーム回顧なのか?
しかし、今回の記事で気づいたことには次の引用文が説明に最適だ。
>客はリフトに乗りに来るのではない。スキーを楽しみに来る
スキー場の主な収入源はリフト収入だが、結局は経営サイド主導の環境づくりが跋扈していて、サービスを怠るスキー場が多いということだ。
五竜ではエスカルプラザ(バスの乗り降りもできた気がする)の充実ぶりに驚かされる。
スキー場の夜は早いのが常だが、それはもはや昔の価値観なのかもしれない。
このいいサイクルによって、高速リフトの設置もできたようで、利用者にとって魅力的だ。
八方の弱点はまさにそこだ。
尾根だから風が強く、高速リフトは危険とでも考えているのだろうか。
恐らく、設備投資に消極的な八方尾根開発(株)が大多数の収入源を握っているのが一因ではないかと思う。
2年前までは、八方尾根開発、白馬観光と、もう1つのリフト会社があったが、八方尾根開発に吸収されてしまったようだ。
白馬観光が運営するリフトのメインは高速化している。ゴンドラや兎平のリフトがまさにそうだ。
最も回転率の低そうな白樺は高速化しなくてもよさそうな感じなので、リフトとしては合理的だ。
問題はやはり八方尾根開発の所有するリフトの遅さ。
特に思うのが国際のリフトだ。あそこは距離が長いうえに遅い。しかも1本しかないために休日は長蛇の列ができる。
しかし、メインではないので、ここはプライオリティは低そうだ。
まず思うことにはリーゼンはフード付であるべきであり、パノラマ、スカイラインのリフトは高速化すべきだと思う。せっかくICチップの入り口なのだから、利用客数などの統計データがあるだろうに、その利点を全く生かせていない。
スキーとスノーボードというセグメント別に見たときに、長期的視野でみたスキーはかなりの割合で不利だ。理由を明記すると長くなるが、直感的にご理解いただけるはず。
そうすると、現在の白馬八方ブランドが通用しなくなってしまう。白馬ならボードに行くなら五竜や47などに行くだろう。
現代の潮流と外国人招致から今年の八方ではパークが始まった。
これはいい傾向だ。あれだけゲレンデが広いのだから意固地にならずに色んなことが出来たほうがいいからだ。しかも咲花のあまり利用されていないコースというのも回転的にはよいだろう。
外国人が入ったことによるゲレンデへの効用はもう1つ。
バーが増えたことだ。これは素晴らしい。
しかし、ゲレンデに長年住む人間にはそれが魅力にはあまり見えないのか。知名度はいまひとつだ。
ゲレンデ自体の魅力が増すだけでなく、こうしたオプションの増加は若い世代を取り込むための戦略にもなりえるはずだ。積極的な外人との交流ができるので、一度は行くべきだと思う。
難点は宿などから少し遠いことか。しかし、送迎バスなどもあるために活用方法はありそうだ。
色々議論が拡散してしまったが、要は集客ありきではなく、サービスありきのゲレンデ経営が今後うまくいく秘訣ではないかと思うわけだ。
客はたくさんいて盛況だが、リフト待ちをあまりしないゲレンデがベストプラクティスだ!