2009年12月30日水曜日

スマイルカーブは2度笑うのか…

クリス・アンダーソンが「ロングテール」理論を唱えて久しい。
時系列とビジネスの変化がロングテールを浸透させ、多くの人間がガウス分布だけでなく、べき分布を認知している。

また、ノーベル経済学賞(スウェーデン銀行賞と呼ぶべきか)が行動経済学理論を表彰の対象とすること、多くのECサイトが統計理論に基づくレコメンドエンジンを使用・公開することで、よりいっそう推進された感すらある。

レコメンドということで、「ベイジアン理論」がもてはやされ、少し前までは、行動ファイナンスと統計学の教授たちのツールだった上記理論が、いまやSEやエンジニアたちの理論となった。
(一説によると、検索エンジンがこの理論を導入していることが理由として、大きい。)

個人的には、やはり「ベイジアン理論」に非常に興味があるのだが、レコメンドエンジンを手がける友人に聞いたところ、今は「協調フィリタリング」のほうが精度が高いようで、市場のニーズもそちらにあるようだ。

行動に基づく確率理論よりも、実際の購買データの集積・解析のほうがやはりよいということだ。

ITメディアさんの記事で、ネットジャーナリストの佐々木俊尚氏が非常に興味深いコラムを執筆しているので、ソースを載せておく。

レコメンデーションの虚実(4)~ベイジアンは「Amazonを超えた」のか?


さて、前置きはそれくらいにして、個人的にはある種、雑感が芽生えている。

そう、タイトルに掲げたのは、Amazonのロングテールに対して、そういった見方をした書籍があったのだが、前述のように、レコメンデーションが発達したことと既存のマス・マーケティングがもはや機能しなくなったことで、ロングテールの80の部分が平均回帰を起こし、また、テール部分も平均回帰を起こし、
右肩下がりの直線のような分布になるんじゃないかなー…と思うのだ。

ネットは深化したけれど、まだまだテレビの域には達していないし、今後はどうなるかもわからないので、単なる憶測ではあるけれども、今後の有識者の見解やデータの動向には注視していきたいと思う。

0 件のコメント:

ページビューの合計