現在、アスレティック・ビルバオの監督を務めるマルセロ・ビエルサに関する本を読了した。
岡田監督の後任候補として、ザック、バルベルデとともに原さんがピックアップしていたビエルサ。代表監督としてもアルゼンチンやチリで実績を残し、鳴り物入りで入ってきたアスレティックでも実績を残した彼の経歴に非常に興味を持っていた。
まず始めの言動から、彼のロコ(クレイジー)だと呼ばれる所以が垣間見える。
アスレティックは純血主義を貫く一風変わったチームであり、ビエルサ就任の経緯も、チリの続投が有力と見られた中で、ウルティア会長の代表選挙の公約として突如登場し、あれよあれよと就任したことは記憶に新しい。
その辺の理由なども本書には登場する。
彼のストイックなまでのプロフェッショナリズムを本書の中で目の当たりにし、数々の栄光と選手との軋轢、クラブとのいざこざなども詳細に記されていた。
彼のプロフェッショナリズムには大いに尊敬するが、彼の元でプレーするのは大変だ。
ハードワークだけならまだしも、ケガとの付き合いに関しても叱責を受けるという。
今シーズン、アスレティックがなぜ振るわないのか、なぜジョレンテは出て行ってしまったかなど、全ては本書を読むとわかるだろう。大変に内容がすばらしく、僕は目から鱗だった。
おすすめ。
個人的に非常に気になる箇所としては、ビエルサの仕事に対するどん欲性と、サポーターへの配慮の高さ、そして、選手に対するプロフェッショナリズムの強要だ。
エレーラ、ジョレンテ、パブロ・オルバイス、イラオラなどの話が出ている。
ローテーションしないっていうのは難しいよなぁ。成長とともにすり減るものもあるものだ。
■目次
“ロコ”の素顔
就任―完璧な始まり
開幕―失望から信頼へ
決戦―完全無欠・バルサ戦の真実
進撃―コパ決勝進出とユナイテッド撃破
支援―サポートする戦友
挑戦―「歓喜のち沈痛」のヨーロッパリーグ
未来―長い沈黙と強烈な怒りが示す本気度
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