2013年1月23日水曜日
ドン・シュルツの統合マーケティングを読了した
2005年の書籍。マーケティング界隈だと賞味期限が早い書籍が多いのだが、本書はなかなか先見性があり、最近Holistic Marketingとして統合マーケティングが重要であるとデジタルマーケティング業界でも注目されているので、手に取った。
当初考えていた内容とは異なっていたのだが、マーケティングの実務を財務までに落とし込み、経営戦略を考えるところにまで視野を広げさせてくれる良書だった。
さすがに細かな内容などは少し時代を感じさせるものの、大枠の考え方は問題ないし、あくまでも顧客のタッチポイントという視点を重視しているため、最近のデジタルマーケティング領域でのテクノロジーにも十分応用のきく考えであったと思う。
顧客のタッチポイントから最終的にはブランド・エクイティにまで話が及ぶので、最後の方は少し流してしまったが、これはみんな読むべき書籍だったと思う。
ちょっと分厚いので、読むのは大変だが、ぜひ一読をすすめたい。
目次
1 企業価値重視の統合マーケティング
2 プロセス1:顧客と見込み客の特定
3 プロセス2:顧客と見込み客の価値評価
4 プロセス3:コミュニケーションのメッセージとインセンティブの設定
5 プロセス4:顧客投資効率の測定
6 プロセス5:プログラム実施後の分析と将来設計
7 企業価値の向上へ
2013年1月19日土曜日
サッカー批評(60)を読了した
今回のサッカー批評はフロントに関する内容ということで、発売日に速攻ゲットした。
そして、いつもは大半を読めないのだが、内容がすばらしすぎて、かなり速い段階(自分比較)で読了した。
個人的にはガンバ、ヴィッセルの降格への考察や風間さんの話。高橋秀人のインタビューも興味深かったが、やはりジェフの話が興味深かった。
社長へのインタビューなのだが、西部さんが若干けんか腰な気もしたが、どうも淡白な受け答えに終始してた。まあ、唐井さんが戻り、上向きという意見もあったし、後任の鈴木淳さんのサッカーに期待したい。
サッカー経営者にとって、チームの勝ち負けも大事だが、クラブを存続させることが最重要課題だという点は興味深かった。
どのように地域とコラボしていくかは京都の祖母井さんの話が面白かったし、Jリーガーのセカンドキャリアと怪我へのケアの考察を同時に行った記事も興味深かった。
ジャーナリズムはかくありなん、だな!
大変におすすめ。サッカー好きならぜひ読むべきだ!
というわけで星は満点で!
■内容
新春スペシャルインタビュー[2013年 注目の人に聞く]
■リオネル・メッシ(FCバルセロナ) ◇ヴァンサン・マシュノー 田村修一
■FC東京・高橋秀人、サッカーを探究する。 ◇西部謙司
【特集】Jクラブ社長の教科書
■理想の社長 ダメな社長
社長稼業はラクじゃない!? ◇森雅史
■崩壊した西の横綱 ガンバ大阪 混迷の一年を追う ◇下薗昌記
■ヴィッセル神戸が迷走を繰り返す理由
フロントの「功罪」から、クラブの未来を占う ◇松落大樹
■[名門再建への航海図]
日産再生の奇跡は横浜F・マリノスでも起こせるか?
不可能を可能にしてきたリーダーが挑む真のクラブ改革 ◇清義明
■ジェフ 静かなる改革
新シーズンに向けた社長の思考と決断 ◇西部謙司
■Jクラブ社長の書棚 ◇海江田哲朗
■プロ野球とJリーグの社長学 日本ハムファイターズ アドバイザー・藤井純一が説くプロスポーツの経営論 ◇宇都宮徹壱
■世界は広い!! 常識破りのトンデモ経営者たち ◇長束恭行 沢田啓明
■キーマン・石橋竜史市議に訊く 広島市スタジアム建設活動の現在地
実現への障壁と今後の展望を現地取材により徹底レポート ◇鈴木康浩
■[2013年の青写真を読む]
浦和レッズは本当に生まれ変わったのか?
常勝クラブとなるために必要なこと ◇島崎英純
■[地域に愛されるクラブのつくり方]
京都サンガF.C. サッカークラブを超えた存在へ
インタビュー祖母井秀隆GM ◇木村元彦
■フットサル日本代表監督ミゲル・ロドリゴが示した
日本フットサルの未来航路 ◇北健一郎
■Through the Gate
スタジアムを見つめる多くの視線 ◇浅川俊文
■風間八宏の新常識 革命者のフットボール創造記 第4回 ◇木崎伸也
■柏レイソル・田中順也 TJ 太陽王への道 ◇川本梅花
■Jリーグ元専務理事 木之本興三の提言
■日本サッカー戦記 試合に隠された真実――
あの日、あの瞬間を戦った当事者たちの肉声。 ◇加部究
■サッカー星人 ◇小田嶋隆
■ゴール裏センチメンタル合唱団 ◇綱本将也
■Hard After Hard 松島竜太 ◇大泉実成
■僕らはへなちょこフーリガン ◇山崎浩一
■Football/ORIGINAL SOUNDTRACK ◇東本貢司
■The Library ◇浅川俊文 いしかわごう 東本貢司 実川元子
2013年1月14日月曜日
日本の難題をかたづけようを読了した
久々に社会学的な新書を読んだ。
1章の安田さんのブログ、エコノ斬りでこの本の告知があったので、ちょうどマーケットデザインがスウェーデン銀行賞(ノーベル経済学賞とは言いたくないw)を取ったので、ちょっと知識を入れたくて読んでみた。
マーケットデザインに関しては想像とは違い、ゲーム理論的な話に留まったので少し拍子抜けした。もう少し突っ込んだ話を見たかったが、新書なので仕方ないか。
政治の可視化の件は国内ではないが、オバマの話もあるし、なかなか面白いことだった。データ大事ですね。
社会学のひきこもりに関する話も新鮮だった。
4章はエネルギー関連の話。この前の100年先を読むですでに知識を入れていたのでざっくりと読んだ。
5章はユニバーサルデザイン系な話。
総括としてライトな内容が多かったのでさっと読める内容。
少し幅広く知識を入れるには良い本だと思います。
■目次
まえがき 荻上チキ
1章 社会を変える新しい経済学
マーケットデザインの挑戦 安田洋祐
2章 データで政治を可視化する 菅原琢
3章 社会学は役に立つのか?
ひきこもりの研究と政策を具体例として 井出草平
4章 環境エネルギー社会への想像力と実践 古屋将太
5章 「社会モデル」へのパラダイムシフトをまなざす 大野更紗
付録 貧しい人びとの仕事をつくる 梅本優香里
あとがきにかえて 荻上チキ
2013年1月6日日曜日
アルケミストを読了した
羊飼いの少年サンチャゴが自身の夢の旅を行う過程で様々な教訓を得ていく至極のストーリー。
ちなみに、アルケミストというタイトルは錬金術士のことである。
翻訳本なので、ところどころの日本語に?となる箇所もあるのだが、それ以上に内容がすばらしすぎる。
サンチャゴが夢に向けて旅をしていく過程で常に夢の王様の薫陶や錬金術士の師匠の薫陶がとても参考になる。
内容は高度に抽象化されており、全ての人の記憶と紐付き、すばらしい教訓を得ることができるだろう。
心の声に耳を傾け、夢をあきらめず執着していくことがとても大事であると改めて認識させてくれた。
知人から借りているのだが、ぜひとも手元に置いておきたい1冊である。
大いにおすすめの1冊となった。
2013年1月1日火曜日
7インチタブレット端末と電子書籍について思うこと
2013年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
早速、初投稿しちゃいます。
今年は蔵書の電子化を推進するという目標を持っている僕の目にこんな記事が。
アップル、日本で電子書籍 出版大手と大筋合意
どうやら講談社や小学館、角川などと大筋で合意したらしいです。
まだ大筋合意なので、ひっくり返る恐れもありますが、一時期の利権の話が完全に時代の流れに逆らえないことが表層に出てきた現れですね。
それもこれもKindleやNexus7を始めとした7インチタブレットが出現したことによって、ユーザーエクスペリエンスが供給側の論理を打ち破った結果であると僕は考えています。
iPadが出た当初、こういった話はしばしば出ていましたが実現しなかった。でも、7インチというサイズがUXを劇的に変え、タブレットで書籍を読むということへのブレイクスルーとなりました。
僕も色々と悩んでいるのですが、まずKindle Paperwhite辺りから着手していこうと思います。
さて、そんな電子書籍界隈ですが、昨日バスに揺られながらぼんやりと考えていたことがあるので、備忘録的に記録しておきます。
スタートダッシュ的には各出版社と政治的に合意ができるかという点は非常に大事なのですが、キャズムを超えていく条件として、セカンダリーマーケットとコンテンツ所有権がきっちりと理解されていくことが必須であると考えています。
セカンダリーマーケットとはいわゆる中古本市場のことです。
今は書籍元からDLする形でなっていますが、ユーザーとしては中古本市場があるので、価格インセンティブが働きません。一部のイノベーター、アーリーアダプターくらいでしょう。そこで、まず電子書籍のコンテンツの所有権の問題があります。DRMフリーなどの音楽コンテンツの例がありますが、電子データであるためにコピーが出回ってしまいます。そうなった場合はプライマリーマーケットが機能しなくなるので、出版社側が規制をかけてくることはまず間違いない。
そうならないためにはどうするのか。1つはある程度の書籍がプリインされているケースですが、それはあまり機能的ではないと言えるでしょう。
個人的にはauのアプリ取り放題的なイメージで、発売から一定期間経過したコンテンツに関してはそういった月額課金で取り放題できるバルク系のサービスが生まれてきて、そこでうまいことやるのがいいんじゃないかと思うんですね。
これは着メロなどのコンテンツと同じイメージです。
いわゆる書店的なキュレーター的役割のビジネスが生まれてきて、そこをどこが担うのか?というのが、僕なりの電子書籍市場の見方ですね。まあ、もっと全然違う形態になる可能性もあるし、利害が絡むのでどうにもわかりませんが、とりあえず時代は進んでいるので早くそれに乗っかろう。
2013年も楽しみだ!
早速、初投稿しちゃいます。
今年は蔵書の電子化を推進するという目標を持っている僕の目にこんな記事が。
アップル、日本で電子書籍 出版大手と大筋合意
どうやら講談社や小学館、角川などと大筋で合意したらしいです。
まだ大筋合意なので、ひっくり返る恐れもありますが、一時期の利権の話が完全に時代の流れに逆らえないことが表層に出てきた現れですね。
それもこれもKindleやNexus7を始めとした7インチタブレットが出現したことによって、ユーザーエクスペリエンスが供給側の論理を打ち破った結果であると僕は考えています。
iPadが出た当初、こういった話はしばしば出ていましたが実現しなかった。でも、7インチというサイズがUXを劇的に変え、タブレットで書籍を読むということへのブレイクスルーとなりました。
僕も色々と悩んでいるのですが、まずKindle Paperwhite辺りから着手していこうと思います。
さて、そんな電子書籍界隈ですが、昨日バスに揺られながらぼんやりと考えていたことがあるので、備忘録的に記録しておきます。
スタートダッシュ的には各出版社と政治的に合意ができるかという点は非常に大事なのですが、キャズムを超えていく条件として、セカンダリーマーケットとコンテンツ所有権がきっちりと理解されていくことが必須であると考えています。
セカンダリーマーケットとはいわゆる中古本市場のことです。
今は書籍元からDLする形でなっていますが、ユーザーとしては中古本市場があるので、価格インセンティブが働きません。一部のイノベーター、アーリーアダプターくらいでしょう。そこで、まず電子書籍のコンテンツの所有権の問題があります。DRMフリーなどの音楽コンテンツの例がありますが、電子データであるためにコピーが出回ってしまいます。そうなった場合はプライマリーマーケットが機能しなくなるので、出版社側が規制をかけてくることはまず間違いない。
そうならないためにはどうするのか。1つはある程度の書籍がプリインされているケースですが、それはあまり機能的ではないと言えるでしょう。
個人的にはauのアプリ取り放題的なイメージで、発売から一定期間経過したコンテンツに関してはそういった月額課金で取り放題できるバルク系のサービスが生まれてきて、そこでうまいことやるのがいいんじゃないかと思うんですね。
これは着メロなどのコンテンツと同じイメージです。
いわゆる書店的なキュレーター的役割のビジネスが生まれてきて、そこをどこが担うのか?というのが、僕なりの電子書籍市場の見方ですね。まあ、もっと全然違う形態になる可能性もあるし、利害が絡むのでどうにもわかりませんが、とりあえず時代は進んでいるので早くそれに乗っかろう。
2013年も楽しみだ!
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