イングランドではモウリーニョが凱旋したチェルシーが優勝を決め、ドイツでは早々にバイエルン。イタリアでもユヴェントスが4連覇。そしてリーガ・エスパニョーラではバルサとレアル・マドリーがデッドヒート。A・マドリーは後退かな。
といった近況です。
そんな各国リーグの戦術・戦略バロメータである欧州CLもついにベスト4が出そろっていて、ドローの結果、レアル・マドリードVSユヴェントス、バイエルンVSバルセロナというカードになったことは記憶に新しいですね。
前者の試合はすでに行われ、2-1でまずはユヴェントスが先勝したものの、匠なアンチェロッティのこと、まだまだこれからなのでしょう。2ndレグが楽しみです。(試合見てない)
僕は1stレグではペップ・グアルディオラがバルセロナに凱旋する試合を非常に注目していました。
僕が今、ペップの本を読んでいることもありますが、この試合はそこまでの熱量をもってして語るコンテキストに富んでいるので。
カンプ・ノウで行われた試合は終わってみれば、3-0でバルセロナの完勝という幕切れだったのですが、非常に感じることが多かった。
この試合のStatsはUEFAの公式にあるので、気になる人はそっちで見てくれれば良いと思います。
UEFAのStats
ちなみに、バルセロナの今のマネージャーはルイス・エンリケである。
もうこの件も話し始めたらきりがないけど、彼はローマなどで色々と戦術を勉強してきて今があるのだなと感じる試合だった。
実はこの試合の予習として、週末にリーガの試合を見ていた。
降格が決まったコルドバとのアウェイ戦だったのだが、8-0で粉砕。
スアレス、メッシ、ネイマールの誰もがうらやむ南米3トップが恐ろしい破壊力を持っていた。
事実、バイエルン戦でもこの3トップが僕が思っていたよりもハードワークしていて、プレスのラインをバイエルンのGKであるマヌエル・ノイアーにしていたのだ。
結果、バイエルンはビルドアップに苦戦し、リズムを掴めず、あれよあれよと失点してしまった。
ただ、前半が主にそうだっただけで、ハーフタイムにペップが加えた修正により多少は改善していたようだが、大勢としてそんなイメージだった。
ボールポゼッションのstatsを見ても、バイエルンが53%とやや比率に勝っているが、これはペップの大嫌いなティキタカをやらざるを得なかったからであろう。
この試合、こうなってしまった要因として、僕が感じたところは
・バイエルンにロッベン、リベリーが欠場していたことによる、バルセロナの大胆なラインコントロール
・ゾーンというよりマンツーのような守り方でバイエルンの戦術組織が解体されてしまった
・メッシがマジで異次元の化け物になってた
という3つかなー。
1つ目としては、レヴァンドフスキがファルソ9よろしく、攻撃時はどちらかのサイドによってダイアゴナルに侵入してくる動きをしていたものの、ウイングに配置されていたのがミュラーとチアゴだったので、うまくサポートできていなかったように思えた。
レヴァンドフスキは非凡なCFではあるが、ストライカータイプの万能CFなので、高いラインを敷いてしまえばかなり無力化できる。CBはピケとマスチェラーノだったが、マスチェラーノのスピードで十分対応可能と踏んだのだろう。ジョルディ・アルバも速いし。
特にバイエルンのピボーテ、シャビ・アロンソを経由する確率が高いのはstatsのネットワークを見ても明らかだが、ここが徹底的に押さえられてしまって、うまくビルドアップできなかったように思う。
レアルの時もそうだったが、非凡すぎるこのコンダクターは時として戦術的なアキレス腱になってしまう。ミラン時代のピルロのレジスタ問題が似ていると思う。
メッシという王様がいるので、あのスアレスとネイマールが実に献身的に動いていて、感動はしたが、別のチームでもそういえばそうだった。
そして、メッシである。
彼にボールが収まるとパウサが起きるし、複数人で止めに入るんだけど、全く止められる気配がない。
で、DFが複数人ボールの近くに注意を向けると、別の選手がサポートに入り、見事に引きつけられて、はがされるみたいなことが何度もあった。
ネットでも話題に上がったが、2点目を決めた時にエリア内で鋭い切り返しをして、ボアテングを転ばせたシーンがハイライトだろう。
結果として、栄光をもたらせたペップの凱旋をバルセロナがねじ伏せた形となり、勝負の世界には本当にストーリーなどない。
彼らの道の後に豊潤なストーリーが出来上がっていくのだなと感じる試合だった。
一応2ndレグがあるので、なんとも言えないが、アリアンツ・アレーナでどこまで盛り返せるのか楽しみである。
これだからサッカー観戦はやめられない。
週末なのでJリーグもある!
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