「ハゲタカ」でお馴染みの真山仁さんの小説。
本作品は2006年のものとなっている。
舞台は地熱発電をめぐるターンアラウンドマネージャーの話。
本作品では、総発電量0.2%である地熱発電をいかにビジネス的に成功に持っていくかを描くため、電力利権に食い込んでいる。その対抗が「原子力」である。
本作品がすごいのは2006年時にこのような取材の元でのテーマを取り上げたことだ。たしかに京都議定書批准の削減目標があったため、こういったテーマを書いたとも取れるが、作者の慧眼には舌を巻く。
テーマが広大なため、落としどころは個々人の怨恨などの金融ではお馴染みのテーマで終わるのが残念だが、現代のコンテキストと一緒に読むと深く考えさせられる内容であった。
やっぱり真山さんの小説は好きだな。
関連して、最近アル・ゴアの「不都合な真実」も観たので、それもまた関連エントリを後日にでも。
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