2012年5月6日日曜日

村上春樹の世界

今日の昼間はゲリラ豪雨だったこともあり、借りていた「神の子供たちはみな踊る」by 村上春樹を見た。




原作ではなく、DVDである。

珍しい点が2つある。

1、村上春樹の原作の映画
2、ハリウッドからの逆輸入映画

特に2が興味深い。
村上春樹の作品は常に客観視されているが故に、主観が入り込まない。そのため、コンテキストの違う海外でも絶賛されるというのが通例だが、ホントかどうかはよくわからない。

とりあえず、海外の人間の視点が映像化によって咀嚼され、日本人の目にどのように映るかが興味深い。
ちなみに、原作は未読。今度読みたい。

内容については、特には触れないが、全体的にアメリカナイズされた日常の風景が使用されている。彼の著作には情景描写が多く含まれるため、それを忠実に再現したようだが、
日本の社会での日常をアメリカで描くと、若干の違和感を感じざるを得なかった。

しかし、逆に言えば、それが新鮮な何かを感じさせてくれたのかもしれない。
中で主人公が父親を尾行するシーンがあるのだが、その交通手段がどう考えてもアメリカっぽくないのだ。あとは電車に高架がかかっている点などが少し日本風味だなと感じた次第。


前に「ノルウェイの森」を見た時に思ったのは、村上春樹の世界を実写化するとどうしても暗い描写になってしまうという点があった。まあ、内容次第かもしれないけど。



別にそれが嫌いなわけでもないし、「バベル」以降、菊池凛子の演技力にはまっているので、良かったのだが、どうしても暗いの一言がつきまとう。




しかし、本作はアメリカナイズされたおかげか、低調なトーンなのだが、どこかラテンの明るさを感じるシーンが多いように思えた。これもひとえにカルチャーギャップなのかもしれないなぁ。

なんとなく、この村上春樹小説の実写2作はまた見たいと思った。
興味ある方はぜひ。
「バベル」もおすすめ!

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