2012年5月13日日曜日
The Indifference Engine を読了
虐殺器官、ハーモニーの伊藤計劃氏の著作。
けっこう彼の本の装丁にも感想が書かれている。黒、白、そしてグレー。なかなか本棚映えしそうだな。
タイトルは「ニューロマンサー」でおなじみのウィリアム・ギブスンの出している「Difference Engine」がモチーフになってるのかな。。読まなきゃ。。
内容は紹介から抜粋。
ぼくは、ぼく自身の戦争をどう終わらせたらいいのだろう・・・
戦争が残した傷跡から回復できないアフリカの少年兵の姿を生々しく描き出した表題作をはじめ、盟友である芥川賞作家・円城塔が書き継ぐことを公表した『屍者の帝国』の冒頭部分、影響を受けた小島秀夫監督にオマージュを捧げた2短篇、そして漫画や、円城塔と合作した「解説」にいたるまで、ゼロ年代最高の作家が短い活動期間に遺したフィクションを集成。
感想としては、彼の世界観が詰まった短編がたくさんあるので、よいのだが、伊藤計劃の世界を短編で終わらせてしまうのは非常にもったいない。
最初のIndifference Engineは子供兵士とルワンダの民族虐殺などがモチーフとなっており、非常に考えさせられる内容だった。
こういったSFコンテンツを通じて、教育とは何かを一考するのもいいだろう。
彼の作品を読むにつれ、ますます惜しい作家を早くなくしてしまったのだなぁと思ってやまない。
関連の円城塔の作品も読みあさりたい。
ページ数が物足りないという意味で、星は3つ。内容は満足だ。
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