元ソロモンブラザーズのマイケル・ルイスの書籍。
これは久々に改心のヒット。けっこう重厚な本ではあるが、食い入るように読んでしまった。
舞台は、金融業界を揺るがしたリーマンショックの前段階のサブプライムローン。これをめぐるセルサイド・バイサイドのノンフィクションストーリー。
(リーマンはほとんど出てこない。ベア・スターンズがかなり出る)
メインのCDS、CDOなどの金融商品については、未だにざっくりとしか理解はできていない。そもそも、オプションのようなファイナンシャル・エンジニアリングの概念を知っていなければ、全くもってついてはいけないだろう。
ここは注意が必要であるだろう。
個人的には経済小説は好きなので、よく読む。
本書は同様のワクワク感を与えてくれた。
だが、唯一違う点は、すべて現実に起こったことであるということだ。
これは大きな違いだ。事実は小説よりも奇なりとは言いえて妙だ。
マイケル・ルイスの書籍は初めてだったが、すでに他の著書はWISHリストに入っているし、確実に読もう。ファンになったのだから。
The Big Shortの後に、Too Big Too Failを読める(のつもり)は順番的によかったかな。フレディマック・ファニーメイ・AIGを主役にどんな内容なのかとても楽しみだ。
超おススメの一冊である。☆5つ。
以下、目次
序章 カジノを倒産させる
第1章 そもそもの始まり
第2章 隻眼の相場師
第3章 トリプルBをトリプルAに変える魔術
第4章 格付け機関は張り子の虎である
第5章 ブラック=ショールズ方程式の盲点
第6章 遭遇のラスヴェガス
第7章 偉大なる宝探し
第8章 長い静寂
第9章 沈没する投資銀行
第10章 ノアの方舟から洪水を観る
終章 すべては相関する
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