2011年5月4日水曜日

安部公房の砂の女を読了!

砂の女 (新潮文庫)

知人に薦められて安倍公房の作品を読んでみた。色々とあるのだが、まずは知っているところからと思い、砂の女を手にとったわけだ。

結論から言うと、知人の薦めはとても的確で、かなりのめり込んでしまった。
あらすじを記載しておこう。

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋れていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守る為に、男を穴の中に引き止めておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める部落の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開の中に人間存在の象徴的姿を追求した書き下ろし長編。20数カ国語に翻訳された名作。

どうだろうか。これだけでも、かなり引き込まれる内容ではないだろうか。
解説にもあるのだが、阿部公房の書きぶりがとてもミステリアスなのが読者を非日常体験に引きずり込むような気もする。

女は砂を掻き出す仕事に日々追われているし、男もそれに追随する。
日常のタスクに追われる充実さと自由とは一体何かということのメタファーなのではないだろうか。サラリーマンの疑問に通ずることでもあるだろう。
他にも彼の作品を読みたくなった。
オススメの1冊

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