ずっと気になっていた黒木さんの経済小説、「カラ売り屋」。
中々の厚さなので、読み応えがあるなあと思ったが、いくつかの短編小説が収録されている。
・カラ売り屋
・村おこし屋
・エマージング屋
・再生屋
上記の4つがその内容。
巻末の解説にも記述があるのだが、経済小説は作者の経歴というのは極めて重要であると思う。
黒木さんは都市銀行、証券、商社という経歴なので、まさに現場に即したディテールで内容が描かれている。
個人的には、村おこし屋がとても面白かった。
拝金主義の堀井は恐らく、ホリエモンをモチーフに描かれているだろうなぁという箇所が多々あったりする。
経済関係者でないと、専門用語等に振り回されてしまう恐れがあるという点は懸念だが、おススメの一冊である。
黒木さんの経歴は下記のとおり。
1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学修士(中東研究科)。銀行、証券会社、総合商社勤務を経て作家。2000年、国際協調融資を描いた『トップ・レフト』でデビュー。英国在住
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