2010年12月12日日曜日

「強さと脆さ」 by ナシーム・ニコラス・タレブ を読了!

強さと脆さ

「まぐれ」、「ブラックスワン」に続く、ナシーム・ニコラス・タレブ氏の著作。

タレブの世の風刺の仕方に魅了された僕は、発売直後に購入した。
原著のタイトルが「On Robustness and Fragility」なので、強さではなく頑健性だ!みたいな議論がちょこっとあったが、中身はみんな頑健性となっているので、ご心配なく。

さて、本書はリーマンショック後にタレブが上梓したものだが、口調はいつもながら爽快。
特にVaRやガウス信奉者へのシニカルな物言いは顕在で、リーマンショック後も使用している人間への糾弾には笑った。

しかし、最終的に彼がこれで何を言いたかったのかわからなかった。
でも、前著のおかげの視点の変化とか、現状の憤慨とか、要はエッセイなんだと思ったら、しっくりきた。
そういう感じで本書を読むと面白いね。たぶん。
★4つ。

【目次】
セクションI 母なる自然に学ぶ:もっとも古い教え、もっとも賢い教え
セクションII なんで散歩するか、あるいはシステムはどうやって脆くなるか
セクションIII マルガリータース・アンテ・ポルコース
セクションIV アスペルガーと存在論的黒い白鳥
セクションV 現代哲学の歴史における(たぶん)一番役に立つ問題
セクションVI 第四象限:一番役に立つ問題の解決
セクションVII 第四象限をどうするか
セクションVIII 黒い白鳥に強い社会の原則一〇箇条
セクションIX 汝の運命を愛せ:滅ぼされないためには ザ・ブラック・スワンの逆襲:
訳者あとがきに代えて
注解
『ブラック・スワン』用語集
参考文献
索引

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